2021年11月23日(火)

新宿で【ボストン市庁舎】を観る。自分の人生を語るというのが主語を大きくするが日本人は苦手だ。先日の係長研修でも似たようなことが講師から話されたことを思いだし、「進研ゼミでやったところだ!」式の記憶の浮上がなされた。そういえばあの講師も留学先はボストンだったような気も。ドキュメンタリーのラストシーンの選択はフィクションのそれより遥かに興味深い。どのように終わるのかというのが、一見逆のように思えてフィクションよりも実は相当恣意的というか、制約がなく自由なのではないか。しかし今回は、墓が見当たらないという市役所の担当者が受けた問合せの声で終わっていて、これは九十歳にもなって現役でドキュメンタリーを撮り続けているワイズマンも決意表明あるいは嘆きの心境のように思える。休憩中に近くに座っていたおっさんがプロテインバーを二本くれた。結婚祝いの内祝を送るべく「内祝」という字を書いたりメッセージカードを手書きしていたりしていると、そろそろ自分の字の至らなさを恥じて改善したほうがいいのだろうかという心持ちになってくる。

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