2020年6月16日(火)

職場の近くにやたらと中華料理屋があるので自然それらに足が向かうし、そこに入れば炒飯が選ばれるのが人間的な流れなので、胃のなかに常に油でコーティングされている米が収められているし、感覚としては胃のなかだけではなくむしろその周囲、胃を取り巻く膜、というのがあるのかは知らないけれどもその膜が、油にまみれている感覚がある。

ジェイン・ボウルズの【ふたりの真面目な女性】が極めて面白い。一般的な人間が抱きようもない微妙にずれていてかつ破滅に導かれそうな予感に彩られた心持ちを、そう思うしかあり得ないように思ってしまえる女性(たち)を書くその書きぶりに静かに高揚する。

#日記

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