2020年7月25日(土)

前日の酒の残留と、四肢を支配する筋肉痛が原因で、何か活動と呼べるような、たとえほんの些細なことでもいいので実行する気力が生じてくる気配は、少なくとも午前中は一切感じられなかった。畳の上に臥せながら、物を書くことを試みている、ということをふとした弾みで同級生に漏らしてしまったことについて、思いを巡らせていた。書くことで金銭を、少なくとも生活していけるだけの金額を稼ぎたい、という気持ちは毛頭ないけれども、金銭を稼ぐ能力がそこまで高くないという、強い言葉を使えば劣等感、に対する埋め合わせとして、いつか日の目をわずかでも浴びる可能性を掴もうと、愚にもつかない文章を必死になって絞り出している、という側面はまちがいなくあって、けれどもそれを口にするのは憚られるから、そんなことをしている理由を問われて、時間が有り余っているから、などと答えてしまうその態度の腑抜け具合には、我ながら閉口するほかない。

買い物に出ると、これはすぐに弱まる可能性が高い類いのものだ、というのが、気象に関する確たる知識というよりは単なる経験則から推察されるような大雨が、突如として降り出した。傘を持っていない人たちや、傘は持っているけれども微塵も濡れたくないので屋根のある場所でただ佇んでいる人たちに、軽い嘲笑を内心で浴びせてしまう自分が、何より惨めで負担だった。



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