2021年1月16日(土)

乗代雄介の【旅する練習】を読んでいると読み終えた。物凄くよかった。この日から四日後に行われる芥川賞の選考会で「捨てられない」と判じた委員もいるらしい過剰な風景描写や土地の歴史の引用は、少なくとも本作に限って言えば絶対に必要な文章だと思う。書くことで、後世に、というよりもこの世界にかつてそれが確かにあったことが刻まれる、という書き手としての乗代さんの信じるところが、物語としても描写としても十全に現れていたと思った。

#日記  

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