仮免学科試験の思い出〜月とファルコンに挟まれて〜

本免の学科試験に合格しました〜〜〜

いえぇ〜〜〜〜〜〜〜い！！！

というわけで記念に？仮免の学科試験の時のことを書きます♡

仮免の学科試験を受けたのは11月の下旬だったと思う。

もうそんなに長い間府中運転試験場にお世話になっているとは・・・とほほ。

当日受付を済ませて学科の試験室に入る。

んーと・・・212番（テキトー）は・・・・ここか。

受験票と照らし合わせて自分の番号が記されている机に向かう。

え・・・・

ここ・・・かぁ。

私の後ろの席にはファルコン（シティーハンター）が座っていた。

こんにちは、ファルコン。

図体デカくてツルツルでサングラス（多分試験中は外していた）

ホント見た目こんな感じだった。ドラゴンがガッツリ刻まれた革ジャンなんか着ちゃって。

年齢は・・・40代半ばくらいかなぁ。

ちょっとビクビクしながら着席。

ボキボキ。

後ろから指の関節をボキボキ鳴らす音が聞こえる・・・。。

ヘヘっ・・・お手柔らかにお願いしますぜ兄貴・・・

背筋が凍る。見えないって怖い。

人を見た目で判断しちゃいけないと思ってはいるんだけど、やっぱり怖いものは怖い。なんか落ち着かないなぁ。

試験10分前。

私の前の席に上下グレーのスウェットで長い髪をお団子にした、にーちゃんが着席した。

試験場にスウェットなんてすんごいラフだなぁ。なんて思ったのも束の間、次の瞬間目が点になった。

・・・・マジか・・・・

見よ、絶景かな。

私の目の前に突然月が現れた。

にいちゃん（推定20代前半）は後頭部を刈り上げていて、花札のこの月のタトゥーを入れていた。

スゲェー・・・。

これ20点の最強札じゃん。

昔よく花札で遊んだ覚えがある。

小学生の頃、夏休みの思い出の作文に

「新幹線とホテルでやった花札が特に楽しかったです」

って旅行の思い出を書いたらおかーさまに後で怒られたわ。

「ちょっと！もっと色々やったでしょ！プールとかテニスとか！カードだってトランプとかUNOとかでも遊んだじゃない！恥ずかしい！」

って。

花札にヤ○ザの遊びのイメージがあるなんて知らなかったんだわ。

私の中では

花札＞＞＞＞越えられない壁＞＞＞＞＞UNO＞トランプ

こうだった。

ていうか、恥ずかしいって言うなら遊ばせるなし！！って理不尽だと感じていた。

そんなことをぼんやり思い出しながら、前を向く振りをしてお月見をしていた。

私の祖母（97）だったらこんな時

「うわぁ♡♡あなた凄いわねぇ〜その頭！ちょっと見せて〜！！！」って悪びれもせず話しかけて許可なしに触るだろう。

想像しただけで恐ろしいw

お巡りさんが入ってきて、試験の説明が始まる。

お月様の机に置かれた書類が目に入る。

「免許取消」のハンコがしっかり押してあった。

うん、見た目で判断しちゃいけないけど（2回目）納得してしまった。

でも気になる・・・何をしたのか。

飲酒？スピード違反？・・・なんとなくスピード違反ぽい。

そういえば、一発試験は免許取り消しになった人の受験が多いと聞く。

ってことはやっぱ後の海坊主さんも？？？

辺りを見渡すと、他の人はみんな普通ぽい。

うまく言えないけどみんな普通。

私の前後だけ明らかにちょっと様子がおかしい。

なんかすごい席に座っちゃったな〜

やっぱり私持ってるわって自分の引きの強さに感心しながら試験を受けた。

問題読んで鉛筆でマークして・・・

残り時間後何分だ？

筆記試験は事前に腕時計外してバックにしまうように指示されるので、試験室のモニターで残り時間を確認しなければならない。

フッと顔を上げ、モニターに目を移そうとすると

シュッシュッ

お月様が西へ東へ瞬間移動した。

首が凝ったのか左右に動かしていたんだね。

頼む、気が散る・・・笑わせるような行為は慎んでくれ・・・

そのヘアスタイル、髪をおろしてくれれば月は隠れるはずなのにわざと後の私に向けてアピールしてる？？

威嚇かなんか？？？

集中力が途切れて被害妄想までし始める。

「ガタガタガタ」

今度は何？？？？

お月様はどうやら試験を終えて途中退室したみたい。

一番乗り、やるなぁ。

私も試験終了5分前くらいに退室した。

出来は結構自信あった。前後挟まれて違う意味でドキドキしたけど。

1時間後、結果発表。

試験を受けた教室に再び集められた。

「・・・私の席どこだったっけ・・・」

誤って213の席に座ろうと椅子を引き出すと、私の目の前にズンと後からきたファルコンが立ち尽くしていた。明らかに不機嫌な表情である。まずい。

「あああ・・・ごめんなさいごめんなさい汗汗」

必死で謝り倒した。

謝罪も虚しくファルコンはスルーしてドカッと着席。

この時はホントにやってしまったと思った。

「大丈夫ですよぉ〜気にしないでくださ〜い♡」

と返されてもイメージ崩れてあれなんだけども。

程なくしてモニター画面に合格番号が掲示された。

208,211,212,215,216・・・

あった！！！受かったよ〜！！！！

よっしゃ〜〜〜！！！

ん、211ってことはお月様も合格か！おめ！！

「チッ」

背後から舌打ちが聞こえた。

あ・・・ファルコンの番号がない。ダメ・・・だったんだね。

不合格者は先に退出させられるので、ここでファルコンとお別れです。

次は受かることを願っているよおおおお。

お巡りさんから今後の試験の流れの説明があった後解散。

お月見もここで終わりです。もう2度とあんな長いこと月のタトゥーを合法的にじっくり見ることはないだろうな。2人ともスリルある楽しい時間をありがとう！

月とファルコンに挟まれて長時間過ごす事もそうそうないだろう。平凡な日常では経験できない貴重な経験だった。実際今回の本免学科ではなんのハプニングもなく、少し退屈だったし笑

ところでシカトの語源をご存知ですか？

花札の10月の絵柄「鹿の十（しかのとお）」が略された語。10月の札は鹿が横を向いた絵柄であるため、そっぽを向くことや無視することを「シカトする」というようになった。　（語源由来辞典より）

こんな涼しい目でそっぽ向かれたらこたえる笑

元は賭博師の隠語だったらしい。

現代ではすっかり馴染みのある言葉だけど、思わぬところにルーツがあるもんだ。

つまりあれだ。何が言いたいかっていうと花札は偉大。

たぶんね。ポイっ