USMLE step2 CKで260台をとるためにしたこと

こんにちは、かえでです。USMLEのstep2 CKで260台をとることができたので自分の勉強方法を書きたいと思います。最近日本人のstep1体験記や勉強法が充実しているらしいのですが、step2 CKになるとなぜか激減するという話なのでstep2 CKを受ける方の参考になればと思います。あと、本番の問題の雰囲気とかも書いていきます。

自分の進捗について

勉強をはじめてから試験本番まで5か月半かけて対策をしました。こんな感じで勉強してました

1-2か月目:Rx (半分くらい)→ 3か月目:Amboss→ 4-5か月目:UWorld→ 5-6か月目: Rxの残り(Hardと一部のmediumのみ、最終的には9割くらい解いた)とAmboss、UWの間違えたやつを復習

AMBOSSとUWの復習は半分以上残ったまま本番に突入しましたがなんとかなりました あと最後3週は学校もなく試験に集中的に取り組める期間でした。 模試の点数推移ですが

3か月目:NBME6 228→ 4か月目:NBME8 245→ 5か月目:UWSA1 259 (3週前), NBME7 245 (2週前), UWSA2 262 (1週前), Free120 88% (1週前)

という感じでした

勉強方法について(全般)

テキスト、問題集、模試、Ankiの使い方について書いてみます。Residency(とくにinternal medicine)に応募するという目標だとstep1は240を目標に、という話をしましたがCKは平均10点ほど高く、2020年1月現在、平均点は244 (1SDは±16)という感じでした。なので250を目標にすればいいか的な感じです。step1ほど重要ではないらしいですが内科はとくにnon-US IMGの平均点が比較的低いのである程度点があると他に差をつけやすいような気がします。

基本的なながれとしては 問題集を解く→解説を読んで知らなかったことをAmbossのLearning cardで調べて周辺知識(highlightedされているやつ)とともに学ぶ→ Ankiに書き込む→ Ankiを復習する という勉強法でした。step1のときとおおよそ変わりません。テキストを持っていなかったのでstep1直前期のような通読もしませんでしたし、learning cardの通読もしなかったです。していたら270sとかとれたかもしれません。

①テキスト

step1だとFirst Aidというすごい本がありましたが、step2 CKに関してはとくにこれ!みたいなのがありません。自分は一応FA for CKを買いましたがほとんど読みませんでした… 結局テキストを買っていないに等しいのですが別にそれでも260取れます。CKは比較的ガイドラインとかから出題されることが多い気がするのですが、参考書はアップデートが遅く、ちまちま変わるガイドラインに対応しきれない部分があるのでそこまでテキストが強いわけでもなさそうです…一応ですがstepup to medicine やmaster the boards、FAとかが一般的な参考書らしいです。もちろん勉強するに越したことはないと思いますが、自分は問題集で手一杯で読む時間がありませんでした。その代わり問題集の解説を丁寧に読んで復習をしっかりやりました。

②問題集

問題集はstep1と同じくRxとAmbossとUWでいいと思います。

1: USMLE-Rx

2350問あります。問題文がシンプル(たまに雑)で、選択肢も比較的簡単で残りの2つの問題集みたいになやむ問題は少なめです。解説は丁寧ですが一部雑です。そんなに真剣に解説を読む感じでもないかと思いました。step1のときみたいな問題の解説のうしろにFAが載っている仕様がなくなったのでstep1より有用性が劣ってしまうなーと思いました。考える系の設問が少ないですが本番も案外そういう設問が少なかったです。

2: AMBOSS

2200問くらい。

これが勉強の主体でした。問題集は難しく、step 1のときと同様に深く考えてしまう癖がつきがちになるのでこれだけで挑むのは微妙だと思います。Learning cardがめちゃくちゃよくできており、個人的にはこれを超えるテキストは存在しないんじゃないかって思うほどです(ほかのテキスト読んでないのでわかりませんが…)。一部でドイツのサイトだからアメリカで実際に行われていることと違うみたいな指摘があります。たしかにごく一部疑問をもった箇所はありますが、AMBOSSは基本Up to dateやMedscapeから引用しているのであまり問題ないような気がします。気になるところがあったら適宜UtDやMedscapeを参考にするのがいいかと思います。CKのlearning cardも量が多いので全部は読めてないです。問題ででてたところ+αだけ読むような感じでした。

3: UWorld

UWSA除いても3100問。多い。テキストその2みたいな位置づけでした。解説が丁寧です。Rxと違って各問題の解説で疾患を1から丁寧に説明してくれ、周辺知識も入るので解説を読む価値はめちゃくちゃあります。解説を読むための問題集といっても過言ではないかもしれません。悩む設問がそこそこあり、こちらも本番より難しいです。ただ、簡単な問題もちゃんと混じっているのでより実践的といえるかなと思います。

step2 CKはstep1より時間に厳しいというイメージがありますが、意外とそこまででもないのでtutor modeで解くことをお勧めします。UWではとくに診断の思考プロセスが重要になってくるので… UWで各問題平均で70-80sの速さで解けば本番は15分くらい余ります。

優先度に関してはUW>Amboss≧Rxかなと思います。やる順番ですが個人的にはRx→AMBOSS→UWがいいかと思います。step1と同様にAMBOSSのほうがUWより難しいのですが、本番より難しいということと若干問題がひねくれてたりするので本番で深読みしてしまう恐れがあります。UWは難易度も含めてかなり本番に近いので最後はUWを重点的にやって本番慣れしておくのが大切かなと個人的に思いました。この3つをやれば申し分ない点数に確実になれます。

4: Anki

step1と同様にこれに知識を詰め込みます。この復習がかなりだいじです。この復習のおかげでUWやAMBOSSの1週目で間違えた問題も2週目解いたとき90%くらい解けました。step2 CKは270, 280sのようにかなりの高得点を目指さない限りは、変に知識のすそを広げずに解いてきた問題を確実にとる作戦でもいい気がします。本番がなんか思ってたのと違ったので何とも言えませんが、AmbossやUWとかは割と身体所見や検査所見からこれは否定的とか、この所見が陰性だけれどもべつに否定することにはならないというような感じで鑑別をしていくような問題がちらほらあったのと、診断から治療の流れを意識した問題が多かったのでそれを意識して作りました。一応こんな感じで作ったというのを載せます

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③模試

NBME模試:step1 と違い、あてにならないです。どのテストも過小評価します。結果は気にせず、たんに解く問題数を増やす目的で解く意識でいいかと思います。step1のめちゃくちゃ難しい問題と異なり、かなり易しいので問題の雰囲気が本番とそこそこ違うような印象をうけがちですが、制限時間とか問題数が違うだけで意外と似ています。間違えた問題はUSMLE forumで調べるかAmboss, UtD, medscapeとかで調べました。間違えた部分や分からなかった部分の復習はしっかりやるべきです。

ちなみにNBME6は点数がめちゃくちゃあてにならないと評判です。

UWSA:UWorldを6か月か購入するとついてくる模試です。解説がUWorldの普通のと同じくらい丁寧です。UWSA2がどの模試よりも正確に得点を出しているのでこれを最後にやるのがいい気がします。ちなみにUWSA1も2も問題はかなり難しく、UWと同じくらいです。時間も足りません。

Free120:本番に一番似ていました。直前期にやるべき。

模試に関してはNBMEを問題集を1つ終えたくらいのタイミングでといて3個、UWSA1を1か月前、UWSA2を1週間前に解くのがいいかと思います。NBMEは相関があるといわれる順として6<8<7らしいのでその順で解きました。

本番について

1ブロックだけやたら難しく、UWSA並みのがあったイメージでしたがそのほかはFree120くらいの難易度でした。問題の雰囲気もFree 120とほぼ同じです。問題集でいうとRxに近く、AmbossやUWよりは簡単でした。時間的余裕もfree 120くらいです。AmbossやUWになれるとかなり時間が余ります。

論文とか薬説の資料の問題は1資料3問。8ブロック中2セット出題されました(問題数だと6問)。そのブロックは問題数が38問になるので時間的余裕はかなりあります。あと8ブロック (8時間)あるのに休憩が1時間 (45分+ガイダンス15分)しかないので疲れます。2ブロックやって5-10分休憩、お昼休憩は30-40分くらいみたいなイメージになると思います。おそらく10分くらい毎ブロックあまるので見直ししつつぼーっとすると割と持ちます。

意外にもRxみたいな典型的な問題がかなり多かった印象です。あと鑑別に悩むような難しい問題はあまり出ませんでした。日本の国家試験と案外近いです。ただ、日本の国試みたいに専門的な内容はあまりでないので問題だけなら多分国試より簡単です。あと、step1にでたような若干病態とか絡む臨床問題も出ていた印象だったのでstep1に受かったらなるべく早めに対策を始めると得点がとりやすいと思います。

ただ、問題集にも出たことがない問題も少数ですが存在します。step2 CKは考えてもどうしようもない問題が多いのであまり対策のしようがなさそうです… ちなみに自分は大腸内視鏡でadenomatous polypが見つかって切除した場合、つぎは何年後フォローすればいいかっていうような問題がでました。知らないです笑(ちなみに小さい場合は5-10年で、1cmより大きいor複数あるor high-grade dysplasiaの場合は3年以内らしいです https://emedicine.medscape.com/article/17928)こういうのはテキスト通読すれば解けたのかな…?

最後にですがここに述べたものは一個人の感想なので最終的にはいろんなサイトをみて自分にあった勉強法を見つけてください!

追加で書いてほしいことや気になることがありましたらコメントかメール(mizkaedeあっとgmail.com)でお願いします~

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