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抱っこひもの種類が世にたくさんある理由を真面目に考える

抱っこひもって色々な種類がある。「なんでこんなに色々あるの?」と産前大きいお腹をさすりながら首をかしげたこともあった。「私は絶対2本以上の抱っこひもは買わないゾ!」

さて、娘が1歳半になった今、我が家に今抱っこひもは何本あるか。
じゃーん。5本でーす!

生活の不便を解消しようとして結局こんなに種類を揃えてしまった。
私は要領が悪かったのでこんなに色々買う羽目になった気もする。それはさておき、私が結果として5種類の抱っこひもを経験することになったのは事実なので、せっかくなら実体験交えて何が違ったの?というところを私なりの文にしてみたいと思う。

私が経験した抱っこひも:

  • スリング AKOAKO STUDIO(初期購入)

  • キャリータイプ 西松屋ダッコールベルソー(初期購入)

  • おんぶ紐 LUCKY1934オンバックキャリアベーシック

  • クロスタイプ 同上、パッカブルベビーキャリア

  • ヒップシート 同上、POLBAN


なぜこんなに抱っこ紐の種類があるか

なぜこんなにも抱っこ紐の種類があるか。
私の経験では2つの理由があった。

  1. 0-1歳成長早すぎ

  2. 親にとって抱っこを制するものは"自由"を制するから(赤ちゃんが抱っこ魔神のとき)

一つずつ理由を書いていく。

理由①0-1歳成長早すぎて体格も行動様式もめっちゃ変わったから

抱っこ紐の使いやすさのひとつが「肩や腰に痛み負担を感じるか」だ。
しかし赤ちゃんは短期間で体重がものすごく変わる。体重がダイナミックに変われば、ひとつの方式ー例えばスリングだったら肩の布の広さで重さを分散させるーで心地よく重さを分散させられなくなってきてしまうのだ。

例として娘の体重の変遷をみてみる。

新生児  3kg
生後1ヶ月 4kg
生後3ヶ月 6.5kg
生後6ヶ月 8.2kg
生後10ヶ月 9.4kg
1歳    10kg

娘は成長曲線でいうと上のほうなので体格は大きいほう。新生児の頃からすると1歳になるまで7kg増えた。それは3kgの米袋が2つ+α、徐々に親の体にのしかかってくるに等しい。
米袋ひとつをよいしょと持ち上げるフォームと米袋二つ分をえいやっと持ち上げるフォームは同じではない。腰の剃らせ方や腕の力の入り具合が変わってくる。
抱っこ紐の形だって、その時の赤ちゃんの重さで変わっていくのだ。

変化するのは体重だけではない。
体格もものすごく変わる。
体全体がくにゃくにゃしてる生後1ヶ月。
首が持ち上がるようになる生後三ヶ月。
腰がしっかりしてくる生後七ヶ月。
くにゃくにゃしている時期の赤ちゃんは体全体を包み込むように支えなくてはいけないし、重心は不安定。
しかし腰がしっかりして赤ちゃんの重心が安定してくれば腰の部分の重さに着目すればよくなる。

さらにさらに!(まだあるんかい汗)
行動様式も変化する。
生後1ヶ月では赤ちゃんはそんなに動かない。
それが、生後3ヶ月を越えてくると手や足をじたばたさせて活動的になる。
1歳になって歩き始めたりするともう、「自由に動きたい」欲があがってきたりする。(性格にもだいぶよるかもしれない。)
これに伴い抱っこ紐に求められる機能にもちょっと変化がある。
赤ちゃんは退屈すると「退屈だー!」とぐずるので体全体をホールドするより、腕回りがすっきりして体を動かしやすい方が、結果的にぐずらずに抱っこさせてくれる時間が長くなったりする。(例:キャリータイプよりおんぶ紐のニーズがあがるとか)

そんなわけで結論。
0-1歳の赤ちゃんは短期間に変わりすぎ!
なので、変化に合わせておんぶ紐を作っていくと自然と種類が増えていく。

理由②抱っこを制するものは自由を制する!

もし生まれてきた赤ちゃんが抱っこ大好き、抱っこ魔神ちゃんだったなら。それはもう、ものすごく抱っこしまくる運命にある。
抱っこしないと泣いてしまうから、抱っこ紐で赤ちゃんを抱っこしながら家事したり、ご飯食べたりする。
外出のときもベビーカーで大人しくしてくれず、途中でぐずられてしまって抱っこすることになったり。
抱っこ魔神ちゃんとの生活では抱っこ紐が大活躍する。抱っこ紐がいかに快適かがQOLに直結するので、理由①に書いた赤ちゃんの変化に合わせて今の抱っこ紐が使いづらくなってくると、抱っこ紐を買い換えたくなってくる。
そうやってユーザーのニーズがあるから、企業も色んな種類の抱っこ紐を作り、世の中に抱っこ紐の種類があふれるのだった。

結局最初はどれを買うのがいいか?

最優先は外出用の抱っこ紐と思う。これはセオリー通り。もし生まれた赤ちゃんが抱っこ魔神すぎてそれだけだとカバーできなくなれば、私のように沢山の抱っこ紐を試すことになるけど。

私的外出用抱っこ紐を選ぶときのポイントは、ずばり、どのくらいの距離にどの程度の頻度外出するか整理してみること。

  1. いちばん多く外出するスポットは30分以内か、もっと遠いか(例えば買い物に行くスーパーが最寄りにある/ない)

  2. 生後半年までくらいの間に遠出(3時間とか)する用事はどのくらい発生するか

30分程度のおでかけをちょこちょこするならキャリータイプでなくて着脱が容易なタイプ(低月齢はベビーラップ、首座り後はクロス抱っこ紐)も視野に入ってくる。もしそれ以上かかってしまうならキャリータイプのほうが肩が断然楽。だから外出の頻度と所要時間を整理してから外出用抱っこ紐を選ぶのは良いと思う。
ちなみに2でなぜ「生後半年までくらい」と書いたかというと、私の場合そこを過ぎてくると赤ちゃんが段々重くなってきて体力的にギブアップ、抱っこ紐よりベビーカーの登場回数が増えてきたから。

なお上に書いたことは親の体力と赤ちゃんの体重で個人差でてくると思うのでご了承下さい。私は文系アラサーで体力ないほうです。(しくしく…)

それぞれの抱っこ紐の感想

ここからは5種類の抱っこ紐の感想を書いていく。メーカーは1社ずつしか経験してないので、メーカー変われば使用感は変わってくる部分もあるかもしれない。そこはご容赦いただければと思う。

キャリータイプ

  • 長距離移動の強い味方、低月齢から使える

  • デメリット:装着がめんどう

  • ヘビーユース期間:1ヶ月-7ヶ月まで

私が経験したキャリータイプ

赤ちゃんをガッチリホールド。肩パッドとと腰ベルトがしっかりしていて、長時間使っても一番痛くない。低月齢から使えるのも助かりポイント。しかもスリングと違って両手を離せる!泣いてばかりの赤ちゃんを抱っこしながらテレビを見て息抜きしたり…
反面装着に時間がかかって、外出がちょっとおっくうになった面もある。ベルト数本くらいたいしたことないと、産前だったら思えたかもしれない。けれど抱っこ紐装着の前に赤ちゃんに靴下を履かせたり上着やズボンを着せたりと、既にちょっと疲れた状態で、ほんのちょっとのことがおっくうなのだ。
赤ちゃんが重くなってきてベビーカーと併用することが多くなったとき、「もうちょい外出先で着脱が簡単なやつを使おうかな…」とクロスタイプを買い、少しずつ卒業した。

スリング

  • 着脱が一瞬!泣いたらすぐ使える

  • デメリット:両手を使えない

  • ヘビーユース期間:0ヶ月-4ヶ月

私が経験したスリング

うちの娘はものすごく泣く子だった。低月齢の時は寝てるか泣くか。そんな子をなんとか育ててこれたのは、泣いたら即抱っこできるスリングがあったから。朝起きたら肩からスリングをかけておいて、娘が起きてないたら授乳して、そのあとはさっとスリングの中にイン。その手軽さがいいところ。
反面、片手は添えて使わなければいけないところがちょっと不便。一人で外出するときにスリングで行くのはなかなか難しかった。ちなみにスリングではないけど同じように着脱が容易なタイプにベビーラップというやつがあって、両手を離して使うことができるそう。そういうものがあるって気づかなかったので未経験だけれど、便利そうだなぁと思う。
卒業は、寝返りだったりはいはいできるようになり、家でずっと抱っこしなくてよくなったあたりで、なんとなく役目を終えた。

おんぶ紐

  • 赤ちゃんが視界良好でごきげん!首座り後~

  • デメリット:装着にコツと集中、安全な場所がいる

  • ヘビーユース期間:4-6ヶ月

私が経験したおんぶ紐

この時期も娘は抱っこしないと泣いてしまう。でも抱っこでは家事(特に火や包丁を使う料理)がやりにくいので、おんぶが重宝するように。最初はキャリータイプをおんぶモードにして使っていたところ「おんぶ紐は赤ちゃんの視界が広いです」の広告に惹かれて導入。おんぶ紐は胸から上は拘束しないし高い位置でおんぶするので、確かに自由な感じ。娘が楽しいと私も嬉しい。
反面結び方がちょっとコツがいる。赤ちゃんを背中に乗せながら紐をしばるーこれは布団の上だから安心してできるけど、外出先では怖くて縛れない。主に家のなかでの利用だった。
はいはいで1人遊びができたり、おかあさんといっしょを見るようになって卒業した。(重くておんぶが大変になったのもある。。)

クロス抱っこ紐

  • 装着が手軽!近所へ買い物やベビーカーのサブに

  • デメリット:1時間以上連続でつけると痛くなる

  • ヘビーユース期間:8ヶ月-1歳5ヶ月

私が経験したクロス抱っこ紐

首座り後から使用できる。
着脱はうえから被るだけ。出掛けようと思ったときにすぐ装着できるのが良いところ。外出先でベビーカーのなかで泣き出したら上からすぽん!と娘を抱っこ紐のなかに入れれば場所を選ばず装着ができる。
反面、腰ベルトがないことと肩パッドもキャリータイプほど厚くはないので、長時間抱っこには向かない。
クロス抱っこ紐に装着するため娘を持ち上げるのが重くて大変になってきて徐々に卒業した。

ヒップシート

  • 抱っこ紐で肩が重いと感じたら。動き回る子とのお出掛けに活躍。

  • デメリット:両手を離せない

  • ヘビーユース期間:1歳5ヶ月ー

私が経験したヒップシート

腰座り後から使える。
ヒップシートに乗せれば使えるので、さっと抱き上げてさっと下ろせるのが魅力。この頃はもうベビーカーに載せてお散歩しても泣かなくなり、お出掛けはベビーカーだけでも大丈夫になった。それでも公園から脱出しようとする娘を公園内に連れ戻すときに「素手だけで抱っこはきつい…」と感じ購入した。
使用月齢も抱っこ紐より長い。写真のは36ヶ月だそう。
デメリットは両手を離せないところ。た両手を離せるよう付属品のショルダーがごつめの作りのものもあるみたい。


結論:こんなに買ったのは抱っこを頑張った私がいたから

軽い気持ちで抱っこ紐のことを書き始めたら、色んな気持ちが溢れてやたら長編になってしまった。
でも書いていて思ったのは、自由がきかないなか、私はそれでも懸命に娘のことを考えて抱っこをし続けたんだな、ということ。

親の頑張りの数だけ、これからもきっと抱っこ紐の種類は増え続けるだろう。

おしまい。