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離乳食で悩むことは我が家の食文化を作っていくことだった

はじめての離乳食は分からないことだらけ。離乳食でベビーフードの取り入れ方に悩んだら、「私は我が家の食文化をどうしていきたいのか」考えるに繋がったので、その時のへぇー!な思いでを書いてみたい。

私のベビーフードと手作りの使い分け

ベビーフードと手作りの特徴って、
今私が思っているのはこんな感じだ。

ベビーフード
・準備に手間がかからない
・コスト大

手作り
・素材、味、食感がカスタムでき
・コスト小

ベビーフードは開封して暖め直せばすぐに食べられるのが、忙しい育児のなかでは大変ありがたい。
手作りは自分でカスタムできる利点がある。例えば「あ、あの旬の野菜を食べてもらいたいな」と思ったら材料を自分で選べる手作りが便利。

それぞれに良いところがあるから、どちらを使うか都度選択している。
ただ離乳食をはじめたての頃は、こんな風に頭の整理ができていなかった。

はじめてのベビーフードで悩んだこと

ベビーフードは離乳食にどのように取り入れたらよいのだろうと疑問になった私。

例えば離乳食本を読むと、
「食材はまぜずに1種類ずつ与えるとよい」
と書いてある。
けれども予算内に手に入るベビーフードは、
数種類をまぜているものばかり。
これは気にしなくてもいいのか。

ネットをみると色んな意見があり、逆に迷ってしまった。

ある日、地域の子育て先輩に意見をうかがってみた。

「あー、まぜてあると食べやすいけど、ひとつひとつの味に馴染みがなくなったりするのよね。ほら、給食だと1つずつ食材がでたりするでしょう。」

ほうほう。そういう見方もあるのね。
実際のところどこまで影響するかは分からないと思うけど…。

…ん?食べやすい?
そういえば私、ベビーフードがどんな味するのか食べたことなったな。
情報ばかり集めて肝心な実際の味見をしていなかったことに気づいた。

早速ベビーフード(パウチに入っていて100円くらいで買えるもの)を手に入れた。
ベビーフードを開封して、手作りの野菜ペーストを食べ比べてみた。

ベビーフードはうまみがしっかり効いている。舌触りもなめらか。大人の私からみても美味しかった。
手作りの野菜ペーストは単体の野菜味の裏にえぐみ、青っぽい感じがうっすら感じられる
確かにちょっと食べにくかった。当たり前と言えば当たり前か。

ここまできて、やっと冒頭の話に帰ってこれる。
味見をしたときに私は理解した。

つまり、違いをどう受け止めるかって、
自分が無意識に持っている食の価値観次第なんだ。

色んな食の価値観がベビーフードとのつきあい方を千差万別にし、その家の食文化を作っていく

例えば青っぽいものを無理して食べる必要はない、という価値観だってある。

反対に、素材の味を活かしたヘルシーな食事がよいという価値観もある。

それぞれの価値観をもってベビーフードを食べたとき、受ける印象は全然変わってくるはず。

人により温度差がでるからネットなどでどちらの意見もあるのは、ある意味当然だった。

表面的にその議論をみて「はて、結局どちらがいいんだろう?」と頭をひねった私は、ちょっと検索魔のパターンだったかもしれない。
どちらがいいかの答えは、結局自分がどうしたいかの延長線にしかなかったのだ。

ベビーフードを自分の舌で確かめた私は、
ようやく心にしまってあったらしい
食に対する価値観に気づくことができた。

それは、食べることへ柔軟性をもってもらいたいなという願い。

私は旅先で土地のものを食べるのがなにより楽しい。けれど旅先で出会うものは優しく美味しいものばかりでなく、ちょっと個性的な味がするものだってある。
例えば私は貝が苦手で、それはあの独特な磯の香りが苦手だからだけれど、旅先で名物に貝に出会うと、本当は食べれたら楽しいだろうなぁと思う。

大きくなって旅先でまだ食べたことのないものに出会っても、口に運んで「おいしい!」と思える喜びを知ってほしい。
その思いがベビーフードと野菜ペーストを
食べ比べた時、
ぽっと頭に思い浮かんだのだった。
美味しいばかりでなく、
娘には青っぽさのある野菜ペーストだって経験させてあげたい。
青っぽさは、言い換えればフレッシュさとも言えるから。

具体的なイメージが持てたことで、
食材はできる範囲で色々なものを使って大変なときはベビーフード、という使い分けが、自分のなかですとんと腹落ちしたのだった。

これって私が、はじめて我が家の食文化を意識した瞬間だったと思う。
大人二人だったときは、
栄養は気にしていたけれど自分の食べたいものを作っている感じだったから。

こうして一歩一歩、家族が食卓を囲む団らんを作っていくのだなあ、と思ったのでした。

※ベビーフードもいろいろ

ちなみに、ここで書いているベビーフードとはスーパーで100円程度で買えるパウチに入っているタイプのもののこと。
けれどもベビーフードは今や色んな種類があって、私が試食のとき感じたことはすべてに当てはまるわけではない、と最後に補記する。
メーカーも色々だし、パウチだけじゃなくて冷凍タイプもあり、味も色々だ。