男女雇用機会均等法なんて廃止してしまえ

だって、誰も守る気がない法律なんだもの。

僕は求人広告の仕事をしているけれど、求人広告を制作するときに最初に教わることは「女性歓迎と書いてはダメだから、女性活躍中と書きましょう」というルールだ。

この時点で、差別する気満々だ。

求人広告の営業も、制作も、当たり前のように「採用したいのは男性ですか? 女性ですか?」と質問し、企業の人事担当者も「30代後半の女性を採用したいですね〜出産で抜けられると困るので‥」みたいなことを平気で口にする。

誰も本気で男女の雇用機会を均等にしようなんて思っていない。

そりゃあ、そうだ。どれだけ愛想が良くて能力が高くても、オッサンにタピオカを作って欲しくないだろう。別にそれでオッサンは抗議しないはずだ。ラーメン屋にでも就職すればよい。

「女は結婚して辞めるから不採用」とされるのは可哀想だ。それはなんとかして解決したいところだが、僕には解決法が思いつかない。

だからといって、男女雇用機会均等法が問題解決を促しているかというと、そんなわけがない。

このクソ法律は「男女雇用機会均等法によって、男女の雇用機会が均等になっている」と言い張るための手段に過ぎない。

要するに、建前だ。実態はそうではないのに、建前が守られていれば、実態のことなんて、誰も気にしない。

建前を引き剥がそうとすると、途端に焦り始めるだろう。僕が総理大臣に「誰も守ってないので、廃止しません?」といったところで、慌てふためいて拒否するに違いない。

まるで、法律を廃止すれば、堰を切ったように、男女差別が始まるとでもいうかのようだ。

法律って、そんなに強力なものなのかね?

こういうときは、孔子に立ち返ろう。

子の曰わく、これを道びくに政を以てし、これを斉うるに刑を以てすれば、民免れて恥ずることを無し。これを道びくに徳を以てし、これを斉うるに礼を以てすれば、恥ありて且つ格し。

うんうん、やっぱり孔子は鋭い。

法律(つまり成文律)なんてクソの役にも立たない。誰も守らないのだ。人が守っているのは不文律であり、それはつまり徳と礼だ(「残業せずに早く帰りましょう」という成文律が発表されたときを思い起こそう。あなたはすぐさま周囲の様子を伺って「本当に帰るべきなのか、否か?」という不文律を知ろうとするだろう)。

徳と礼というと、なんだか「みんなポイ捨てはやめましょうね」みたいな話に見えて、効果がなさそうな印象があるが、そうではない。

ゴミ袋とトングを持った小学生の前では誰もポイ捨てできないように、人や社会の目というものが、世の中の不文律を作っていいて、それを破ることはソシオパスにしかできない。

つまり、社会をどうにかしようとするときに、法律を作るのはバカだ。徳と礼によって不文律を作らなければならない。圧倒的な暴力を伴うものなら別だが、男女差別とかいう曖昧な違反行為を暴力で取り締まろうとすれば、ディストピア化は避けられない。

ならばとりあえず、建前を引き剥がそう。建前は、本当の問題を直視しないように、僕たちを促す。

「女は結婚して辞めるから不採用」と言われて悲しむ人がいなくなるには、なにが必要か考えよう。それは、法律ではないなにかだ。

1回でもサポートしてくれれば「ホモ・ネーモはワシが育てた」って言っていいよ!