市議会議員になろうかと思っている

選挙に最低限必要なのは30万円の供託金だけ(政令指定都市は50万円)。プロモーションを展開しなければ勝てないかと言えばそうでもなく、僕の住む市の当選倍率はだいたい1.5倍程度だった。過疎化が進んでいる自治体は、定員割れしているケースもあるらしい。

確率だけで言えば、嵐のコンサートチケットを当てるよりも高い確率で、市議会議員になれるのだ。

で、月収はと言えば、僕の暮らす市では、だいたい月額60万円。税金や年金があれこれかかって、だいたい手取り30万円ほどになりそうだ。手取り年収で360万円。豪勢な暮らしはできないが、3人家族くらいなら養える。

では、労働時間は? 議会が開催されるのは年間87日で、その間は大体実働8時間くらいらしい。つまり年間休日278日。それ以外の時間は、あれこれ働いている議員も多いだろうが、特に何をしなければいけないという義務があるわけでもない(生活が苦しければ、レジ打ちでもすれば良い)。

議員になればなんやかんやと支出が多いらしいが、冠婚葬祭費も、広報費用も、視察費用も、ケチろうと思えばいくらでもケチれる。冠婚葬祭は特定の既得権に供与しないという信念としてアピールすればいいし、広報はツイッターなりYouTubeなりでいい。視察なんて、しなくてもいい。

まとめると、1.5倍の倍率(と30万円の投資)で、年間休日278万円で、手取り月収30万円の仕事に就けるのだ。コレって、かなり割がいいと思わないだろうか?

しかも、学歴も資格も問われない。掲示板に面白選挙ポスターを貼り付けておけば、面白半分で投票してくれる人は一定数いるはずだ。1.5倍程度の倍率なら、そのレベルの工夫で乗り越えられそうな気がする。

議員になって何がしたいかと言えば、いろいろとある。歩道を広くしたいし、空いている農地の活用方法も考えたいし、まぁ色々だ。

僕は政治には興味がないし、ほとんどの人が同様だ。それは単に無力感ゆえだと僕は考える。自分で何かを変えられると感じるならば、地域社会に対しても関心を持てるようになるはずだ。保育園が少ないとか、道が狭いとか、車がうるさいとか、図書館がしょぼいとか、公園がしょぼいとか、パチンコ屋がうるさいとか、その辺がゴミだらけとか、川が汚いとか、誰しも地域に不満はあるはず。そこから目を逸らして、ネットフリックスと自己啓発本に熱中するのは、「どうせ何も変わらない」と感じているからにすぎない。

だったら、僕が議員になって、そこら中の人たちの声を吸い上げて、あれこれやっていけば、言いたい放題のカオスな直接民主制が作れるんじゃないだろうか。結局、住民自治が一番効率がいいわけだし、いいんじゃないだろうか。

やってみようか。やってみまいか。ちょっと悩む。でも、こういう選択肢を持っていることって、いいことだよね。

無政府主義大好きな僕が、こんなことを言うのはトチ狂ったように見えるかもしれないが、まぁプルードンも議員やっていたしね。いいんじゃないだろうか。


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