この世界って、先に感情的になったもの勝ちなんだよなぁ

気に入らないことがあったときに、イライラをストレートに言葉にしたら、さぞ気持ちいいだろうねぇ。

そりゃあ僕だって言葉にしたいよ。でも僕はイラつくことがあっても、まずはグッと堪える。「大人だから」という以前に、意味がないからだ。イライラをストレートに言葉にしたところで、相手のモチベーションを下げたり、向こうのヘイトを貯めたり、良いことがない。ただ自分が気持ちよくなるだけだ。

大抵の場合(例えば遅刻したときや、仕事にミスがあったときなど)、どんな馬鹿でも自分の非に気づく。どうすれば同じ過ちを繰り返さないかなんて、放っておけば勝手に考察するだろう。こちらからわざわざ何かを言わなければならない状況は稀だ。

しかし、相手が気持ちよくなって言いたい放題していて、こっちがムカついたときは、そうとも限らない。調子に乗らせないために、言い返すことは有効かもしれない。

もし、こちらが言い返すことで相手がすんなりと引き下がって、冷静になってくれるならば、反論は有効だったと言える。相手が思い知り、二度とナメた口をきかなくなるからだ。

しかし、そうじゃなかった場合は、僕が言い返した途端に口喧嘩が始まることになる。これはめんどくさい。無駄of無駄に時間が、光の速さで浪費される。しかも何も得るものはない。大抵の場合、相手は最後まで自分の非を認めることはない。なぜなら基本的に、先に喧嘩をふっかける方がガキで、言い返す側が大人なわけなのだから、当然、口喧嘩の不毛さに大人側が先に気づき、大人側が事態の収束を図ろうとするからだ。大人は自分の非を謝り、ガキ側はそれを受け入れて許す。

このとき、なぜか大人側が一方的に「悪」ということになる。大人側は自分の非に気づき詫びる(そりゃあ、100パーセントどちらかが悪いということはないのだから、謝る材料は1つや2つくらいは見つかる)が、ガキ側は自分の非に気づくことなく、詫びることもない。ここで大人側がガキの非を指摘すれば、再炎上することになるし、「終わったことにネチネチ言うしつこい奴」というレッテルを周囲から貼られることにもなりかねない。

結果、ガキ側は言いたい放題のオナニーで周囲を巻き込んだ結果、「自分が正しく、相手が悪い」という正義感によるオルガズムまで得て、ご満悦だ。脳内では、さぞ大量のドーパミンが放出されていることだろう。

そして、快感は依存を伴う。ガキ側はこの快感を何度も味わおうと、砂糖水を舐める実験用ラットのように振る舞う。なにかにつけて周囲にあれこれと文句を言い、快楽を浴び続け、挙句自分を正当化するのだ。

権力を持つと、そうなることが多い。部下が言い返してくることは稀だからだ。つまり、大人で理解力のあるリーダーというのは、ごくわずかな例外であって、いわば変態だ。そんな人がいることは期待しない方がいい。

権力構造が人を馬鹿にする理由の1つはこういうことなんだと思う。だから権力なんてクソなのだよ。

アナキズム最高。ヒエラルキーはゴミ。

1回でもサポートしてくれれば「ホモ・ネーモはワシが育てた」って言っていいよ!