国土を奪われることの、何が問題なのか理解できない

僕にはわからない。たとえ僕が暮らす大阪が中国領になったとして、日本国に税金を払うのか、中国に税金を払うのか、それ以上の違いがあるのかがわからない。

右翼の人たちが言う「日本の領土が奪われる!」という恐怖感は、わからんこともない。ただ、日本の領土が全て僕のものというわけじゃあるまいし、よくよく考えれば別にどっちでも構わない。

仮に、そこが日本の領土なら好きな場所でバーベキューをしても良いけれど、中国領になった途端にバーベキューができなくなるのなら、それは嫌だ。

しかし、どうせ元々バーベキューはできないのだ。道路は国や自治体が所有して、他はたいてい個人(中国人含む)が所有しているのだし。

経済的なあれこれ(排他的経済水域とか? 資源とか?)を理由に、領土を奪われる危険性を指摘する向きもある。ただ、別に僕は漁師ではないから困らないし、せいぜい物価がちょっと上がるくらいのことだろう? そんなに騒ぎ立てるほどのことだろうか?

要するに、あれこれの国防に膨大な労力と資源を費やすのは馬鹿馬鹿しいということが言いたいのだ。遠回りに国土を奪われれば損をすることはあるかもしれないけれど、そもそも膨大な国防費を僕たちは絞り上げられているのだ。国家というのはそもそも本質的にカツアゲ集団だ。どうせ誰かにカツアゲされるなら、誰にカツアゲされようが知ったことではない。

つまり「日本の領土が奪われる!」というのは明らかに支配者の視点だ。どうやら僕たちは支配者と自らを同化してしまっているようだ。たしかに、その気になれば岸田首相は日本のどこでもバーベキューパーティを開催することができるだろうが、北方領土がロシア領になったら北方領土でバーベキューをするのは難しい。しかし本来、岸田首相がどこでバーベキューパーティしようが知ったことではない。

昔の人たちは「日本国」なんてものを想像すらしなかったのに、国民国家に生きる僕たちは支配者の目線で国家を眺めることに慣れている。事実上の貴族制政治なのに「民主主義」というパッケージに覆われたシステムの上では、僕たちは自分が政治に参加していると思い込んでいるのだ。

だから僕は「9条を守れ!」と声高に叫ぶ共産党のおばちゃんと同じ結論に至る。中国に支配されようが知ったこっちゃないという理由で。

仮に中国に支配されても、僕は米を食って、電車に乗って、ワンピースを読む。憲法がどうのこうのとか、そんなのは勝手にやってろ。

ぶっちゃけ憲法9条とか、どうでもいい。

1回でもサポートしてくれれば「ホモ・ネーモはワシが育てた」って言っていいよ!