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VRと現(うつつ)

年末、「PSVRメガバック」を買った。

PSVRは、出た当初から気にはなっていたものの、正直、今までやりたいゲームも特になく、数万円を出す決め手がなかった。
しかしここ最近、TwitterなどでもVRの話題を目にすることが増え、自身も池袋のMAZARIAでVR体験をしてみてすこぶる楽しかったところに20,000円引きと来たので、渡に来た船に乗ってみたところ…

どハマりした。
VR空間すごい。
テレビの前から足を使って動いてしまうとトラッキングされなくなるが、しゃがんだり覗き込んだり、意外に体も使う。
高価なPCもなしに、こんな体験ができるなんて!
この体験が、5万円かからずできるなんて!
そして、やってみないと伝わらないもどかしさ。常設体験会をやってほしい。

そんな中、とあるVR展示会に行った。

体験したのは、自分の大好きな「機動警察パトレイバー」のコンテンツ。
ゲームではなく見るだけだったが、どうやら、アニメOVA版の、浦安の某巨大遊園地の裏で行われた対グリフォン戦をイメージしたシーンらしい。
アニメそのまんま!というわけではないものの、かなりリアルなイングラムとグリフォンが、目の前で格闘戦を繰り広げている。
イングラムの強烈なパンチの代償として右マニュピレーターが破損、ピンチが訪れたところに、遊馬の操るAVS-98(廉価版イングラム)が!
「こいつで勝たなきゃ意味がないんだ!」

すっかり満足して、作品名を確認しようとメニューに戻り、HMDの視界内に浮かんでいる作品リストを見回した。
広くて真っ白な空間の壁や天井のあちこちに投影されたメニューがあって、どれがさっきのかわからない。周りの人も、同じようにメニューを見回している。
まだVRはUIがこなれていないのかな…と思い、遠くに見えていたメニューも調べようと歩いてみて回ったものの、白い空間のどこにも、それらしいコンテンツが見つからなかった。

メニューの間をうろうろしていると、勤めている会社の社長に会い、たわいもないことを一言二言話した。
そして、別れた後、恐ろしいことに気づいた。

「やばい、会社を無断欠勤して展示会に来てた!」
直属の上司F課長の顔を思い出して高鳴る心臓。これはまずい。

慌てて帰ろうとして、さらに気づいた。

ここ出口はどこだ?
そういえば、なんで自分の足で歩いてるんだ?
そもそも、VR空間に、なんでリアルの人間がいるんだ?

…というところで、目が覚めた。

夜中に子供に布団を取られて寒くて目が覚めた後、毛布だけ被って小一時間PSVRについて、スマホでググってから二度寝して、夢を見たらしい。
令和最初の初夢がVRか!

万人には勧めないけれども

VRは、HMDを被らなければならないので、ゲーム的にも体質的にも、普通のビデオゲーム以上に合う合わないがあると思う。
PSVRの場合、メガネをかけているとつかいにくい、という意見もある。自分もメガネをかけているけど、フレームが柔軟なメガネだったら平気だったけど、ガチっとしたフレームのメガネだと、確かに若干使いにくく感じた。
12歳未満は使用禁止なので、子どもの年齢によっては、遊びたがった場合を考えて買うのをためらわれる(自分もそうだった。結局買ったけど)。

それでも、ゲーム好きにはやってみて、できれば買ってほしい。
全く違うゲーム世界が体験できる。
ソフトによっては微妙なのもあるけど、メガパックに同梱されているソフトであればほぼ間違いがない。

これは2019年の記事だけど、体験するなら、公式の「ちゃんと分かった人」がナビゲートする体験会でやってみるのがいいと思う。
調整が必要なので、適当にかぶっただけでは、微妙な体験になる可能性が高い。
今年もやってくれないかな。

しかし、15年以上前に会社は辞めているというのに、いまだに遅刻の夢を見るとは…夢とは思えないあの胸の動悸。怖い怖い。

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