クマリーノを応援したい

クマリーノのメモ帳を買いました。サンリオグッズ買ったの、何年ぶりだろう……SHOW BY ROCK以来だし、それ以前のファンシーグッズとしてのサンリオだと小学生くらいにまで遡るかもしれない。物心ついてからはサンエックス派だったし。

クマリーノはNEXT KAWAII PROJECTにて奮闘中のキャラクターです。

NEXT KAWAII PROJECTとは

こちらオーディションプロジェクトで、第一選考では25キャラ、第二、第三選考では10キャラが各投票によってポイントを競い合い、トップになったキャラクターがメジャーデビューをはかれるというものです。
バーチャル蠱毒など思い出しますね。オーディションというものは昔からあったのでしょうが、その過程が可視化され、ショーになりやすい時代になったものだと感じます。

現在この選考は第三選考、グッズ投票のフェイズへ入っております。10キャラクターの商品が実際に販売され、その売上がポイント加算されるという、アイドルでいうなら歌審査のような本番でのポテンシャルを問われるターンと言えます。
というかここまでの審査では「どれもこれもかわいいころっとしたマスコット」といった印象で正直誤差みたいな違いしかなかった彼らですが、グッズになるとその世界観がぐっと押し出されてくるんですね。もう「誤差」とは言えない。やはり彼らの本来の戦場はグッズになった状態ということです。

で、わたしはグッズ解禁日に徒歩で取扱店に行ける距離に住んでいたため、行きました。クマリーノを応援しに。本当はぬいぐるみも欲しかったんですがクマリーノだけ品切れでした、やはり現段階でのポイント数トップだけある。

クマリーノの魅力


公式サイトより クマリーノ
とある場所にたたずむ
隠れ家のようなレトロなカフェ。
そこにはカフェを営む
クマの本格バリスタ『ロースト』と
お手伝いさんの双子のコグマが
お待ちしています。
コーヒー色をしたコグマの『ドリップ』は
しっかりもの。
ミルク色をしたコグマの『シロップ』は
好奇心旺盛。
そんな3匹があなたに
癒しの時間を与えてくれるでしょう。
公式サイトより クマリーノ概要
https://nextkawaii.sanrio.co.jp/characters/kumalino/

これだけ見ると「たしかにかわいいけどどちらかというと保守的なデザインでは?」「キャラグッズの二代巨頭、うさぎorくまってかんじだし」
そう思った方も多いでしょう。が、この「ドリップ」「シロップ」だけならそう。界隈を震撼させ、首位を独走しているのはバリスタの「ロースト」さんによるところがおおきいです。上の絵にも小さく入ってる。

言葉は不要かと存じます。これが、サンリオから、デビューする可能性を秘めている……?!

プロフの「ラグビー経験者」といいデザイナーが完全に何かを理解しているわけですが、さらに界隈が騒然となったのはこちらのツイート。

誰よそのクマ!?!?!?!?(今に至るまで名前、プロフ不明)

単体でもう「あれ」だったローストさん、旧友と思しきこの保安官により湧き上がりました。
ツイート検索したかんじゲイ界隈にもきっちり届いており大好評。この二人はパートナーの関係にあり、二人でドリップとシロップを育てているのでは?と話していたりもしました。

かつ「確かに彼らは「俺たち」に見えるけれど、現時点でふきあがってクマリーノを俺たちのもの扱いするのはデザイナーさんも本意ではないから抑えような」といった意見もあり、その言動は「絶対におもちゃにして壊したりしてはいけない」と彼らが感じたのだと、大事にしなければいけないのだと、そう思ったのだと感じて少し嬉しくなりました。

追記:有識者に保安官さんの名前教えてもらいました!ブリューさんです!
以下ソース。

少し話が飛ぶんですけど、ヴィーガンレストランが増えない、できてもすぐに閉店してしまう理由として「ターゲットが狭い」「高くておいしくないから」があります。思想だけでは人は支えない、個にも利益がないと。ヴィーガンレストランだから来いっていうんじゃなく、「非ヴィーガンでも選択してしまうような、安くて美味しい料理をたくさん出してくれれば普通にヴィーガンカフェ流行るだろうに、自分だって肉や魚が重いと感じることはあるからそういう店があれば普通に選択肢に入れる」という意見を見たことがありました。安くておいしければ非ヴィーガンだって通う。

あとまさに「サンリオ」が出現したころのことを回想するアラフィフの人のブログも呼んだことがあります。少女向けグッズというのは革命だったそうです。それ以前には「既製品がただ赤いだけのものが女子用として与えられてた」中で、「これはわたしたちのためのものだ!」というメッセージを強烈に感じた、あのときのことは忘れられない、と。

クマリーノを見てなんかそういうこと思いだしたんですよね、LGBTqとかって、教育的、道徳的であることを説くばかりじゃなくて、対象ではない人にとっての「こういうのもいいよね!」を増やしてくこと、それで広がるものってあるよなあって。眼鏡もそうですよね、あれって矯正具だけど視力的に必要ないひともかけるような地位になってるわけで。おしゃれだから。
これはわたしたちのためだ、と強烈に思える人がいる、そしてわたしのためのものではないけど好き!と思える人がいるものでもある。

そういう「またひとつ世界がよくなろうとしている予感」を感じつつ、ローストさん、性的だよな…… というピュアな思いもあります。(誰かが何かに対して「性」を感じること自体は何も悪くない、表現の仕方に気をつけるべきと考えています)

NEXT KAWAII PROJECTは「次世代のキャラクターの発掘」です。
通常の社内会議ではとおらなさそうなプロジェクトを民意で押し切ることが目的と考えています。クマリーノの他にもだいぶ韓国テイストが強かったり尖ったりしているキャラが見受けられます。
「かぶりんぼくらぶ」はアバター社会、SNS世代を反映した設定ですし、「ルルククン」のキャラクターは全て虹の橋を渡ったペットたちです。
「ぷりぷりうんぴーず」という排泄物キャラクター(なんか煽ってるみたいな言い方ですが実際に排泄物がモチーフなんだから仕方ない)までいます。まあ排泄物キャラクターというのはサンリオに存在するなら殴り込み感ありますが、昨今ではとくに珍しくもなく、なんなら旬が過ぎた感すらあります。サンエックスあたりにいそう。

私はクマリーノが秘めた可能性を持つ、新しい世界を見たい。北米あたりでブレイクしてほしい。あと保安官の名前教えて……

そんなわけでNEXT CAWAII PROJECT、興味もった方はぜひクマリーノへ投票を。現在首位独走ですがサンリオはかつて総選挙でSHOW BY ROCKがぶっちぎり首位だったときに大人の力でポムポムプリン優勝にした経緯があるのでいまいち信用してないんですが(クマリーノ、というかローストさんが重役にNOを出される可能性はまだ残っている)(いつも新しいものは権力がありセンスのないおじさんにつぶされる)、メモ帳とか普通にかわいいので見かけたら買ったりしてみてください。

あと私が完全に好みだけで推すなら「月の裏のレストラン」がめちゃくちゃ刺さります、小学生だったら文房具全部月の裏のレストランにしてたとおもう。でもあいつら正規ルートの社内プレゼンで通りそうなんだよな

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