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昭和の実用書が好きらしい

です。
これは最近気づいた私の趣味。
もともと自己啓発書の類はそこそこ読んでいるんですが、特に1980年前後よりも前の本、40年か50年前の本は手ごろな異界の本のように楽しめるなと、気づきました。

最新の実用書はなんとなく追い立てられるような息苦しさを感じます。どのジャンルの実用書でもそう、料理レシピですらそう。さあ早くこれを消費しろと言われているような……でも、1980年ごろの人間の考えってもう別の国のものですよ。なので書かれていることとただ向き合えるというか、「今」との違いをどうしても意識しながら読むことになるというか、「こうしなきゃいけないんだ」的な脅迫性がなく、別の場所から眺めることができるので、むしろ自分の考えがはっきりするというか。

私自身は2020年代という足場に立ってその本の1980年代という対岸を高倍率の望遠鏡で観測できるんですよ。これが今月の新刊とかだとそうはいかない。うまく読めない。
なんだろう、異性愛ものの勢い任せの恋愛はキャラクターのその後の人生のことを考えてしまってしんどいけどBLはただ全部ファンタジーとして貪れるみたいな……違うかな……

昭和実用本ってだいたいの場合において時代の徒花的な考えを愉しむものなんですが、稀に現在でも全然通用する考え方の本などもあります。
逆にフィクションはとにかく最新を摂取すべきとも思ってます、いろんな意味で。

距離のあるものを安心して楽しめるっていうのは誰もがある傾向だとは思うんですが、私はとくにそれが強いように思えます。
似たような感覚で、女児向けの本も好きです。おまじないbookとかそういうの。あのへんも自分自身とは距離がある、けれど経過してきた場所だし、「今の大人」がどういう意図をもってこれを書いたのか、読者になにを望んでいるのかなど考えると楽しく読めます。
あとはちょっとずれるけど台湾とか…… 日本にすごく似ているけれど日本ではない場所。個人的に中国にはあまり親近感がないんですが、台湾には昔から謎の親近感がある。島国だからだろうか。

とりあえずそんなかんじで、「私 40年か50年前の実用書、好きだわ……」と思ったので、今年は神保町になど通いつつこのへんをコレクションしていきたいです。以前神保町の古書店街行ったときはどうにもでかいブックオフ的な使い方と岩波文庫が全部揃ってるのみてうわあっていうくらいしかできなかったんで……でもって感想文を書いていきたいです。

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