詩『化石人類』

運命の人とは硬くなった身体をとかしてくれる人のことです
ぼくは十六年かけて、君の身体から水分を抜いたから、渇ききった君は全速力で走るといい
水を求めるんだ、のどが渇いて裂けそうだろう
給水所を用意しておくよ
小ちゃい紙コップには、海水をいれておくね、飲んだ君は一生懸命吐き出そうとするんだよね
手遅れだよ、早くしないともっと裂けちゃうよ
君はもっと運命を求めるんだ、渇きを潤してくれる人がこの先にいるよ、他に必要なものは何もない、脇目を振らずにただ真っ直ぐ進むんだ
ぼくが君の命を運んであげる

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?