「原稿用紙、お前もか!」

WEDNESDAY PRESS 045

銀座の「伊東屋」という文具店に入ると、自然と原稿用紙売り場に足がむく。
もはや原稿用紙で原稿を書くということはなく、もっぱら手紙を書くための用紙となっている。39歳で独立した時も、先輩の進めに従い原稿用紙を作った。それもまだかなりの枚数、残っているが、つい新たな原稿用紙を見ると買いたくなる。というか購入して、すぐ友人に手紙を書いてしまう。原稿用紙でいうと伊東屋オリジナルがある。そして老舗の満寿屋がある。

先日梅田の大きな文具店で、満寿屋の原稿用紙を発見した。クリーム色の用紙にグレーの罫という満寿屋そのもの。だが、そこにはSNS原稿用紙という文字が光っていた。なんとその説明は「この特殊な形の原稿用紙はSNSの手書き投稿に特化して作られたものです」とある。外側の太枠はデジカメやiphoneのカメラで用いられる縦横比「4:3」になっています、とも書かれていた。

ついに満寿屋の原稿用紙も時代に遅れまいとこのようなスタイルの発売し始めたのである。使い方も種々あると懇切丁寧な説明がついていた。驚きというか、うれしいというか、早速購入し、スマートフォンも持たぬ友人に、この原稿用紙で手紙を書いた。さてどんな返事が来るか楽しみである。

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