上手い選手を「センスがあるからね」ではすませてはいけない
ミニバスとかで、「あの子うまいなぁ」っていう子っていてますよね。「センスあるよねぇ」ってうなっちゃうような子。
一を聞いて十を知る。
センスがあるから。センスがないから。と子どものうちから決めつけてしまうと、上達の妨げになります。
技術的な観点から見るときちんと基礎基本を、丁寧に練習を積み重ねるほうが、上達につながります。一般の枠組みの中で感じる差のほとんどは、その技術ができるかできないか、という程度の差となります。そしてたいてい技術を知らない、または習ったことがない、練習をしたことがないという理由がほとんどです。
技術を知らない、習ったことがない、練習をしたことがない。ではできなくて当たり前です。また、習ったことがあるけど、いくら練習してもできない。といったこともあると思います。
たとえば、掛け算の九九。7の段が難しかった思い出があります。しちろくしじゅうはち。こんな間違いはよくある間違いだと思います。この間違ったまま、いくら練習をしても7の段がうまくならないように、間違った練習方法ではいくら練習をしても上手くなりえません。
すなわち、間違った練習をいくらしても“練習をおこなった感“はあってもそれに比例する”上達した“ということが感覚としてありません。
話を最初に戻します。「センスがあるな」という子は直観的または偶然練習したことが体にフィットして、技術を体得していると言えます。トップオブトップではない一般的な競技者の範囲ではセンスがなければ乗り越えることができない段階は存在していません。
的確にそれぞれの固体の体格、骨格、バランス、現在習得している技術レベルなどを考慮して練習をおこなえば必ず追いつける範囲での技術差です。
「あの子はセンスがあるから」で片づけてしまうのはもったいないということです。
センスがなければ乗り越えることができない段階は、トップオブトップのさらに頂点付近の話です。誰しもが、ステフィンカリーになれるわけではありません。それは純然たる事実だと思います。
それでもスリーポイントシュートが3割のgoodシューターになることは可能です。5割のgreatシューターになるのはさらに的確な努力と時間が必要となるだけです。
ミニバス、U15。いわゆる育成年代については、適切な練習方法を丁寧におこなえば必ず上達することは間違いありません。「自分は運動が苦手だから」という言葉で簡単に片づけてしまうのは、もったいないということです。
バスケットボールという競技は、背が高いほうがやはり有利です。有利なだけです。絶対的な必要条件ではありません。
バスケットボールという競技は、足が速いほうが有利です。有利なだけです。
技術習得という意味では背は伸ばすことはできませんが、足を速くすることは比較的簡単です。28m×15mのコートで必要な技術はランニング技術ではなく、スプリント技術です。
知らなければ、上達することのない代表例と考えています。ただ、知って習って練習すればだれでも技術習得はできることです。バスケットボールという競技はそのような、ことがたくさんある競技です。
すこしでも“知らない”ことが“しっていること”に変われば、大きな変化の一段目になります。
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