原石は鈍く煌めく:浅倉透・樋口円香STEP

ネタバレと画像キャプ以下略












浅倉透、その虚無について

STEPとはアイドルになる前のエピソード、なった直後~WING周辺のエピソードを通してそのアイドルの原点をブラッシュアップした姿で再確認する、
という試みだと認識しているんですが。
そういう視点で言えばノクチルのメンバーは(2つ目の追加ユニットであることもあって)動機の部分はしっかり描いていたので、そこに到る内面・機微が掘り下げされていくのかなーとぼんやり考えておりまして。

特に浅倉透に関しては、「プレイヤーキャラクターに運命の再会をする」ともいえる飛び道具で出会いのインパクトを強烈に残してきたが、その中にあった感情はどういったものだったのか、という軸があったわけで。


真の透明とは
無である

WINGから始まりLPまで至った今、浅倉透を貫く「退屈」の杭の重さを強調しながらあの日運命に出会うしてくるのは納得しかないんだよなー…

浅倉透は「ジャングルジムを登るイメージ」に戯画化された人生観を持て余してUFOが襲ってきて日常ぶっ壊れねえかなあとか考えている女なので、根底にあるのは変化を望む心とそれに対する諦観なんですよね。
(幼馴染4人がアウトロー気味な集まりになりつつ、小糸のおかげで「積み重ねる努力」の尊さを知ってもいるのが完全無軌道キャラになるのを防いでるという関係性が好き)

だからこそ、(人生は孤独ではないという示唆を与えた)あの日の出会いは衝撃だっただろうし、その出会いがもう一度訪れるという非日常感はまた衝撃だっただろうわけで。

日常を破壊するわ、「ゴールの先」を提示してくれる男(あの日出会ったお兄ちゃん)との「運命の再会」のLove・Destiny具合たるやって話なので、あの日からの思慕の感情にプラスして君を退屈から救いに来たんだ的な意味合いも乗っかってダブル運命だったんだよ、メチャクチャ意味が重いんだゾ、という再確認。
Pの前でいじらしい少女として振る舞うことの重さ。
それが浅倉透STEPだったんじゃないかなと。

ただまあ関係性の変化だったり刺激というのは慣れるもの、その結果どんな捕食者を解き放ったかというのはまた別の話になるわけで。


そんな女の横にいる女の話。

樋口円香、その熱情について

完璧な樋口円香を見たよ…。

詠唱破棄じゃない…完全詠唱だ


浅倉透を騙して違う世界に連れ出した悪い大人を追いかけてその世界に飛び込んだ挙句

世界を獲れるカウンタースカウト


その悪い(と思っていた)男に絆されてアイドルやって

(カボリッ)(グイッ)ハァーッ…


生き方が真面目過ぎるあまり窒息しそうになってる!

あの日の自分は

100点!

いや本当にあまりにも樋口円香:オリジンなのでほとんど何も言うことないんですよね。
そしてこれからアイドルに対して、あるいは浅倉透に対して、そしてプロデューサーと相互にどう向き合っていくのかというのがメインテーマですよというのがあまりにも真正面から描かれている。
日常のマンネリズムから脱却して空へ空へと飛ぶことを厭わない浅倉と、浅倉に対して複雑すぎる感情の煮凝りを抱えて飛ぶことを躊躇ってしまう円香。
対照的なものとして美しい構図だと思います。

何かになってしまう。



実際『ワールプールフールガールズ』で「ノクチル対世界」を一度描き切った状態(各個人の掘り下げ準備オッケー状態)で、なおかつ浅倉樋口を同時に行進することに意味があったと思うので、(色んなイベントが渋滞した上で)同時実装に調整した件は許すよ…

でも他のSTEPはちゃんと更新してね…村の整備で忙しいと思うけど頑張ってね祐介…


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