ノベンバー・ナイト・ステップ

Netflixで「ボクたちはみんな大人になれなかった」を観て私を思い出した、会いたいとLINEをくれた友達がいた。
LINEを見たのは帰り道。私は同期会という名で仕事場の二つ下の子達と飲み会をして帰るところで、駅に向かう途中、すごく物寂しい気分だった。空き缶があったらすかーんとけっとばしているところだ。月があったら吠えてるところだ。かわいらしいしにぎやかだね、と思えどやっぱりどーしてもタイプの異なる子たちとテーブルにつき、ちゃんとしたお姉さんぽくいなくちゃと平和な表情を浮かべてみるけど、話とかふってみるけど、こんなの全然、私じゃないと思うのだ。
見る方に徹したくない。なんとなく、集団の間で過ごすのがにがてなままだ。向き合って、当事者としてもっとおもてぇ話がしたいし、人生のこと、本のこと、音楽のことなど話したい。みんなが引くほどの下品なコトバと、みんなが笑うほどのまともな言葉を口にしたい。一日ハンコを押すだけの日だった、昔ピアス5つ開けて金髪だったんですけど、なんてのは飲み干した紹興酒一滴ぶんも私を慰めてくれない。
どこか、どこかに行きたい夢追う友達が地球のどこかで途方に暮れてて、もうそこそこいい社会人よとハイヒール鳴らして酸いも甘いもしったみたいな目をしてみるクールなふりした私もやっぱり途方に暮れてて、ここらへんで夜を歩いてる。
くっそー。なんか、くそうううーーーー。
悩める人たちが、自分を誰とも比べず素直にサイコーに生きれますように。
ほめられるにしてもにくまれるにしても適さないかたちでゴカイされず、適したかたちで愛されますように。
その人ならではの孤独や幸せをまっとうできますように。
私は今友達に会いたいな。

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