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先輩、久々のあぶせり鍋です。

あぶは、油揚げ。せりは芹。蕎麦つゆで小鍋に仕立てる。

豊洲の仲卸「泉久水産」の移動販売の日。

大トロも、平目のえんがわも、ほたるいかも、めかぶも、家人の牛ごぼうも良い。

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あぶせり鍋を教えてくれたのは、ふたりの京都人。

粋で、酒飲みで、口の奢った遊び人。

良い芹が出始めの頃、油揚げと、まあ豆腐か。

それだけあれば、熱燗、ぬる燗、瓶ビール、生ビール、アイラのソーダ割、相手を選ばぬ達人鍋がちょちょっと。

大きい先輩と小さい先輩は遠い親戚。

大きい先輩は、コピーライターの草分け。

「日本の夏、○○の夏」の作者。

小さい先輩は、ツアーコンダクター。

お父さんは太秦の映画監督だった。

鍋奉行は小さい先輩。

要領よく取り皿に分けてくれる。空きそうになった猪口に追い酒。

しかし、よく飲んだ。

新橋、銀座、木屋町、博多、五島の野崎島...

大きい先輩とは、六本木ヒルズのテラスで、

小さい先輩とは、御所のそばの割烹で、

先輩、また戦争が始まっちゃった。

ったく、人間てのは、どうしようもないですなぁ、

ねえ、先輩、どう思ってるんです?

もうビールはいいので、焼酎のソーダ割にしようかな。

それにしても、あぶせり、いいですねぇ。

大丈夫、お二人の直伝は家人がちゃんと。

ご馳走様でした。


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