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私は“コレ”で会社をやめました。

人生は意図せぬ方向に行くから面白い。

ちょうど1年前、2022年10月26日に何気なくつぶやいたこのツイートは僕の人生を変えた。

驚異の1300万インプレッションという、日本の総人口で割ると10.8%というちょっとしたヒットドラマ位の視聴率を叩き出したこのつぶやきは、私の使い古した携帯の充電を瞬時に奪うほどの破壊力を持っていた。



当時、私は焼肉ライクの社長。1号店目の開店から4年で70~80店舗展開していた頃である。私は毎日、朝から晩まで会議で焼肉ライクの経営の舵取りに追われていた。
そして、あいている隙間時間にエゴサーチをして焼肉ライク関連のつぶやき全てに「いいね!」を押していた。1日200件以上を超える数である。

こう書くと、「なんてマメな社長なんだ。やはりそこまで徹底しなくてはいけないんだ。」と思われるかもしれない。
そんな事はない。私は、ただの ツイ廃(※ツイッター廃人の略。ツイッターばかりやって、日常生活に支障をきたす様、またはその人自身。)である。
 
とはいえ、実際に集客につながることも多く、私はあいている時間があればツイッターをやっていた。ゴルフもやらない、ばくちもしない私の10年来の唯一の趣味がツイッター。

運転免許とりたての頃よりも、慣れてきた時の頃の方が事故を起こしやすい、と聞いたことがある。


まさにその通りで、ベテランツイッタードライバーの私が、余裕をかまし、脇見運転をしながらつぶやいたのが冒頭のそれである。

しかし、内容を改めてみてみると正直、そこまで炎上する内容でもないと思う。もちろん、そんな火に油をそそぐようなコメントを当時は言えなかったが。
ただ、世の中には思っていても言わない方がいいことは沢山ある。
それが大人と子供を分ける境目だし、空気を読める人間とそうでない人間をわける境目でもある。

大人の模範解答としては、
「いただいた意見をもとに商品開発に取り組み、お客様に満足していただけるように精進します。」が正解だろう。

もちろん私にもそういう気持ちはある。いや、むしろそういう気持ちの方が強い。基本的に私は真面目なのである。ただ、物事には多面性があり、どこから見るかによって印象は変わってくる。
そして、真面目なことや、大人な意見はツイッターではバズらないのである。

そう、これはツイッターに取りつかれた悲しきモンスターの物語なのだ。

炎上し、

「こんな社長がやっているお店には行きたくない!」
「実際に肉はペラペラじゃねーか」
「このハゲ!」


みたいなリプライをいただいた時に、私は誰にも相談せずに、ツイッター界からの引退を決めた。
いや、厳密に言うと妻には相談をした。いつも携帯ばかり見ている私に嫌気がさしていた妻は心配するふりをして、喜んでいたようにも思う。

ちょっと話が長くなってきたので、まとめたい。

焼肉ライクは外食グループの子会社であり、私はいわゆる雇われ社長。
私はよくても間接的にグループに迷惑がかかるのではないか、あるいは焼肉ライクにフランチャイズ加盟してくれている企業に迷惑がかかるのではないか。
そう思った時に、ツイッターを辞めようと思ったのだ。

そしてその問題は、深堀りすれば、もっと根本的な問題に行きつく。
すなわち、俺は自由に生きたい(つぶやきたい)。

その為には、自分で責任をとれる環境でなければいけない。すなわち、雇われではなく、創業するしかない。

それが焼肉ライクをやめた理由です。
もちろんこれだけの理由ではなく、理由にも多面性があります。
しかし、一番しっくりくるのが、この自由に対する渇きなんですね。

焼肉ライクに関しては、1号店目の立上げ責任者としてから携わり、かなり思い入れがあります。
焼肉を気軽に、一人でも食べられるというコンセプトは必ず求められているものであり、世界一の焼肉屋を目指せると今でも思っています。
無責任ではありますが、それを一ファンとして今後は見守っています。

そして、私は、といえばひとり焼肉ならぬ、ひとり社長として今後は中小飲食企業の展開のお手伝いをする会社を立上げ、やっていきます。その件に関してはまた書きます。
noteを気まぐれにやっていきますのでチャンネル登録(言い方あってる?)お願いします。


p.s

ツイッターで炎上するちょっと前に坊主にしたのですが「なぜ、坊主にしたんですか?」と聞かれた時に、「ツイッターで炎上したから反省の意味を込めてしたんですよ。」と関係者各位に嘘を言っていた事をお詫び申し上げます。実際は髪が薄くなったからです。



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