○○経営はうまくいかない
うまく行かない経営のパターンを今日は3つ紹介したい。
1つ目は共同経営。
20年前に創業した会社は高校の同級生4人の出資で立ち上げた。
出資比率こそ私が一番高かったので、私が社長になったのだが、
今、思えば甘ちゃんも甘ちゃんであった。
まず、お店がオープンするまでに1人が離れた。
自分のやりたいことではない、という理由で。
そして、創業してから4年後にもう1人が離れた。
当時は非常に苦しい経営状況であった。
この会社に未来を感じれなくなったのだろう。
そして、私は創業から13年後にこの会社を離れた。
自分自身がもっと成長したい、という身勝手な理由で。
残った1人、元専務が社長となり、今もその会社を成長させている。
最初に離れた1人は、芸能関係の会社を立ちあげ大成功している。
次に離れた人間は、その会社にジョインし、重要なポジションについている。
4人は今でも仲がいい。ある意味奇跡のような話だ。
喧嘩になって仲たがいしたわけでもない。
私は、創業当時、皆で会社を経営していると大きな勘違いをしていた。
お店がうまくいかないのは他のメンバーが危機感をもっていないからだと思っていた。
ラッキーパンチがあたり、
1号店目と2号店目はあたった。
しかし調子に乗って出した3号店目~7号店目までが全て外れた。
会社は当然に火の車になった。
もう会社は倒産するかもしれない。
そんな窮地に陥ったある日、自分は覚醒した。
「あっ、このまま自分がだれか他の役員やメンバーのせいにしたりしていても、何もよくならない。誰かがではなく、自分がやらなければこの会社は
つぶれる。」
そんなの早めに気付けよ、という話だが、ようやく私はその事に気付いた。
そこからは私は社長として自覚を持った。
そして、専務(今の社長)がそれを完璧なナンバーツーとして支えてくれた。
共営経営がうまくいかないのはなぜか。
いい時はいいかもしれない。ゆずりあう気持ちがあれば、果実を分け合うこともできる。
しかし、会社経営はいい時ばかりではない。
右に向かうも地獄。左に向かうも地獄。
そんな時が来る。そんな時に選ばなければいけない。
そこで多数決をとっても駄目だ。ピンチの時の多数決は責任を逃れる為の最悪手だ。
選べるのは1人だけである。
そして、それこそが社長の仕事である。
その決断を伸ばすことで更なる地獄が待っている。
同級生と仕事を始める人は多い。
うまく行くのは、どちらが最終の責任を持つのかを決めている場合だけだ。
対等な関係などない。
同級生だろうが、あるいは自分が年上の元先輩だろうが
社長に対して敬語を使える人間、社長をたてられる人間と組めばうまくいく。
上下関係の決まっていない共同経営がうまくいった試しは古今東西ない。
もう一つ、うまくいかない経営は
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