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自分で作ったZINEを手売りする
2ヶ月ほど前に『本のある日常』というZINEを作った。
100部刷ったのだが、ありがたいことに半数以上の56部が売れている。
販売方法としてはお店においてもらったり、ネットショップで販売したりしているのだが、イベントに出店して手売りすることもあった。
「私が書きました」というPOPとともにZINEを置いておくと、お客さんから「へーこれ、あんたが書いたの」と驚かれることがままある。
そうして、しばらく読んでもらえれば、けっこうな確率で買ってもらえる。
しかも、それがネットだったら絶対に出会えなかったご年配の方だったりする。
この経験を通じて、私は”本”というモノの力を感じずにはいられなかった。
本はずっと昔から私たちの身近にあり、信頼に足るものであり続けた。
その恩恵を、ZINEという形でだが、受けているのだと思う。
私は川崎昌平が書いた本が好きでよく読んでいるのだが、その中にこんな記述があった。
以前にウェブで「紙か電子か」のような出版業界に関する記事を目にしたときは、興味が持てなかったので特に意見もなかったが、今なら「紙の本」のよさについて、一言だけ語れる自信がある。
ようするに、モノなのである、本は。
「ただモノである」というだけで、それが紙の本のよさになりうる。
そして、そのことを私はイベントの手売りで否応もなく実感している。
私は自分のZINEを電子書籍にしようと思えば、すぐにでもできる。
そうすれば、小金だって稼げるかもしれない。
でも、そうはしたくない。
それは自分の作品を”ZINE”という形で届けたいからである。
ようするに、私も「紙の本」というモノの力を信じているのである。
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