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休日に何をすればいいかわからない

毎週、休日を持て余している。
何をすればいいかわからないからだ。
エッセイを書いたり読書をしたりと、趣味はある。
でもそれで丸一日過ごせるわけじゃない。
午前中をそれらに費やしたとしても、午後にはぽっかりと時間が空く。
そんなときにどうしたらいいのかわからない。

何かに熱中していないと孤独を感じるタチで、暇な時間ができるとソワソワしてしまう。
友達に相談したら、「そんなの、ごろごろすればいいじゃん」と言われたが、そのごろごろができないから苦しんでいる。
自分の中のよくわからない飢えを満たそうとして、町をふらふらとさまよってしまう休日ゾンビとは私のことだ。

接客業をしているので、休みは平日である。
つまり、土日休みの友達と遊びの予定を入れることができない。
しかも、街で開催されるイベントもたいていは土日なので縁がない。
接客業をしていると、世界が土日休みの人を中心に回っていることを痛感する。

YouTubeで「休日 一人 過ごし方」などと調べてみるが、どうにもパッとするものが見つからない。
というか、調べたことをすぐに実行するような行動力があったら、こんなふうに孤独な日常は送っていない。
そんな中で、最終的に行き着くのが酒である。
ビールとさきいかとベビースターを買い込んで、昼間から自宅で酒を飲む。
というか、今も休日の昼間にビールを飲みながらこの文章を書いている。

酒はいい。
なにもしなくても、飲んでるだけで楽しい気持ちになれる。
だけど、そんな生活にも暗雲がたちこめてきた。
体重がべらぼうに増えてきたのである。

昼ご飯を食べて、昼下がりの暇な時間に酒を飲み、夕飯も普通に食べる。
つまり、胃袋が空になる時間がなく、体重が指数関数的な速度で増えていく。
孤独感、平日休み、体重の増加。
休日の過ごし方に様々な要因でストッパーがかかっている。

ふと中学生だったころの自分を思い出す。
私の実家は周りに田んぼしかないような田舎で、どこかに行きたくてもどこにも行けず、そんな閉塞感を感じたときは、よく2階の窓から外を眺めたものだった。
そのときも気軽に誘えるような友達はおらず、それが長年のコンプレックスでもあった。

そして今現在。
3階のアパートの窓から外を眺めながら酒を飲み、孤独感を紛らわせている。
中学生のころと何も変わってないな。
そんなふうに思って、自虐的な笑みがこぼれてしまう。

私が最近読んだ『タフラブ 絆を手放す生き方』という本に「タフに生きることは、寂しさと共存して生きることだ」とあった。
私ももう30歳になった。
そろそろタフさの萌芽が芽生えてきてもいいように思うのだが、大人になるにつれて人間的にどんどん弱くなってきている気もするので、こんなふうに嘆きながら週末をなんとか乗り越えていくしかないのかもしれない。
人生。

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