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【無料】アメリカで医師になる方法 【USMLEについて】

こんにちは、かぶ@kabtabiです。

今ウクライナの医学部に留学中ですが周りにアメリカ人もいますし
モロッコ人で将来はアメリカに行って医師になりたい人もいるのでUSMLE(ユーエスエムエルと言います)情報に詳しくなったのと、自分自身で振り返るためにも記事を書くことにしました。

試験は1回じゃない

日本の医師国家試験は6年間の課程の後に試験を受けて合格すると医師になります。まぁ3年次または4年次に日本でもCBT試験がありますよね。これをSTEP1と捉える事もできますけどね…!

さて、USMLEは3段階に分かれます。試験の名前がSTEPといって、

✅STEP1 基礎医学
✅STEP2 基礎臨床医学(知識と技能)
✅STEP3 総合臨床

と、3つの大きな試験があります。

今(3年生後期)私の周りでUSMLEに受けようとしている人達は
STEP1ですね。

USMLE STEP1について

これは日本に限らずいろんな国で受験することができます。
受験料はそのときのレートにもよりますが15万円ほど…お高い!
日本の国家試験の受験料が15,300円と考えるとお高いですね…
まぁアメリカで医師は不足してないのかもしれないですよね…

試験は選択問題なので、楽だと思うかもしれませんが、質問は全部で308問あり、さらに7個のパートに分かれ、1つのパートは44問で1時間になります。つまり全部の試験時間は7時間にも及びます。

これはコンピューターでおこなわれるので、ずっと紙ではなく液晶画面を見るという辛さもあります。

受験資格は基礎医学を終了していること、なので日本の医学生でも3年次または4年次終了時に受験できると思います。私の場合は3年終了時に可能ですが、このSTEP1の合格有効期間が7年間なので、STEP2やSTEP3の事を考えて計画する必要があります。

私自身はアメリカで働こうと考えていないので、ただ周りがやる予定なので、力試しとしてやろうかな、と思ってるくらいなので、STEP2やSTEP3までの時間を検討してません。

USMLE STEP1の受験科目



✅解剖学
✅生化学
✅生理学
✅病理学
✅薬理学
✅微生物学と免疫学
✅行動科学

で、比重が多いのは生理学、病理学、薬理学と生化学です。
よく友人から生化学が難しすぎる…とよく聞くので、生化学はしっかり勉強しておく必要がありそうです。

STEP1のサンプル問題はこちら
https://www.usmle.org/pdfs/step-1/samples_step1.pdf

USMLE STEP2 について

まずSTEP2は試験が2種類あります。

✅CK
✅CS

CKというClinical knowldge=臨床知識と、
CSというClinical Skill=臨床技能 の2つの試験です。
また受験資格は卒業の1年前…日本だと6年生のみ受験可能なようです。

CKもCSもどちらも15万円ほどかかります。
さらにCSメリカへ渡航…と考えると本当にお金かかりますね…泣

STEP1が基礎医学であることに対して、STEP2は臨床医学…なので科目は外科とか内科が入ってきます。また、STEP2CKも日本で受験できるので、アメリカに行く必要はありません。ただし、STEP2 CSはアメリカに行く必要があります。STEP2CKもSTEP1と同じくコンピュータによる選択問題ですがまたしても問題数が多いです。

最大355問で、8つのパートに分かれ、1つのパートとは1時間で最大45問となります。ということはつまり8時間…これも集中力との闘いですね…正直私にはできる気がしません 笑

USMLE STEP2の受験科目


✅内科
✅外科
✅産婦人科
✅小児科
✅精神医学
✅疫学
✅予防医学

になります。出題は内科が多いようです。

STEP2のサンプル問題はこちら
http://www.usmle.org/practice-materials/index.html

STEP2のCSの試験は先ほどもいいましたがアメリカに行く必要があります。
じゃあグアムとかハワイでもいいのか…というとそうではなくて

STEP2 CSのアメリカ国内受験地(CSEC)

✅Philadelphia
✅Atlanta
✅Chicago
✅Los Angeles
✅Houston

日本から行きやすいのはシカゴやロスだと思います。
また試験会場はCSEC(Clinical Skills Evaluation Collaboration=臨床技能評価)Test Centerと呼ばれます。

今までのスコアで判定する判定方法とは違く、CSは合格か不合格かのみの判定になります。

試験は1日ですが、また8時間かかります。
12人の模擬患者(Standardized Patient)を相手にします。1人の患者役と15分相対し、その後10分間でPatient Noteを作成し、それを12回繰り返す内容になります。

模擬患者と直接相対する形式ではなく電話で会話しながら患者さんの情報を聞き取りPatient Noteにまとめていくケースもあります。

専門性の高い用語を使わないでシンプルな表現でにコミュニケーションを行いながら、患者役に不愉快な思いをさせないように気を払うことが必要な試験なので、英語でのコミュニケーション能力をしっかり鍛えておかないとかなりキツイ試験になります。

STEP1とSTEP2は英語の読み書きで何とかなりますが、STEP2のCSは英語のコミュニケーション能力が必要になる点で大きく違いますね。

USMLE STEP3 について

正直、STEP2のCSに受かった後、まだ試験あるの??って思いますよね笑
こちらもアメリカのみでしか受験できません。

こちらは約10万円…毎回思うけど、試験費用が高すぎない?(笑)
日本でいうと医師国家試験に受かって研修医1年目が過ぎたら受けれる感じです。

アメリカ国内での2日間のテストとなります…今まで1日の試験だったのにここにきて2日…これってグレイズアナトミー(アメリカの医療ドラマ)で見た試験でしょうか?レジデントになってから受けてましたよね?

1日目:Foundations of Independent Practice (FIP)
個人診療の基礎
だと思いますが233問からなるCBT選択式問題で6つのパートに分けて行われます。

2日目:Advanced Clinical Medicine (ACM)
先進臨床医学か高度臨床医学
かと思いますが、180問のCBT選択肢問題で6つのパートに分かれてます。

これで終わり…じゃないんですね…笑

2日目のACMのあと、CCS(computer-based case simulations)と呼ばれるテストも行われます。

患者を相手にしたシミュレーションテストで、
患者1人につき約10分から20分かけて解答していき、計13人…13問あります。

USMLE STEP3 の受験内容

✅1日目:FIP
✅2日目:ACMとCCS

STEP3のサンプル問題はこちら
http://www.usmle.org/practice-materials/index.html

USMLEのまとめ

いやー…STEP3とか全く知らなかったので、まとめつつ自分にも良い知識となりましたが…受験料が高すぎ!!

アメリカの医師の平均給与が高いから、後で回収できると見込んでの高さなのか、質を保つためなのかわかりませんが…まぁアメリカに行きたい人は多いですし、英語は比較的それほど難しい言語でもないので、やはり質を保ちたいんでしょうかね…?

また2022年問題ですが、日本人が気にしてるほどアメリカ人は気にしてないと思います。あくまで、周りにいるアメリカ人ですが…まだ先だしね?という感じです。

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