見出し画像

第126回 6573アジャイルメディア

6573アジャイルメディアは、ブランド商品の情報発信を促し、販促・企画支援を手掛ける企業です。
2018年上場後から、延々と赤字が続く企業です。
2023(令和5)年1月は95円60銭(分割修正後)から始まり、12月は402円で終わっています。
差額にして306円、増加率は320.5%で、堂々の7位です。


まず初動は、2023年7月28日(金)です。
その材料は、下記のとおりです。

子会社設立、新事業として酸素ボックス商材の企画・販売を開始へ
子会社を設立し、新たな事業として酸素ボックス商材の企画・製造・販売を開始すると発表している。
設立予定日は31日。
健康美容系の主要顧客層はグループのターゲット層と近似しており、とりわけ酸素ボックス商材は得意とするSNSを活用したWebマーケティングによる営業が行いやすいと判断した。
業績に与える影響は現在精査中で、適時開示が必要になった場合は速やかに知らせるとしている。

更に翌々営業日の8月1日(火)も材料を出して、ストップ高になります。

コムニコと協業して「SNSファン育コミュニティ」の提供開始
SNSマーケティングの総合代理店で9254ラバブルマーケティンググループ子会社のコムニコ(東京都港区)と協業すると発表している。
フォロワーの獲得からファンの育成までワンストップで行う「SNSファン育コミュニティ」の提供を開始する。
両社の強みを生かし、俯瞰的な視点からユーザーとのコミュニケーションを支え、企業のマーケティング活動に貢献するとしている。

そしてここから、短期投資家のおもちゃと化していきます。
特段の材料も無いのに、大幅高や大幅下落を繰り返して行くからです。
実際、こういう銘柄の売買に参加するのは、「high-risk=high-return」だと考えています。
私は完全ノータッチ銘柄ですが、今後の参考の為に、一応、この後の動きも探ります。

8月23日(水)には、586円70銭まで買われた後、急反落になります。
その後は多少押し目を付けつつ、9月26日(火)には932円70銭という高値を付けます。
それでも、材料らしい材料はありません。

そして、ここからは一気に売られます。
10月16日(月)には一時584円まで売られたものの、切り返します。
この切り返しの時でも、材料は無いです。
完全に、デイトレーター、スイングトレーダーのおもちゃにされている動きです。

そこから3日間急騰して、10月19日(木)には、上場来高値の961円まで買われます。
が、これが二番天井となり、その後は多少戻るものの売られる流れは変わらず、年末に402円で引けている訳です。


その後も、多少の戻りはあるものの売られる流れは変わりません。
令和6年4月5日(金)には、84円を付けます。
令和5年1月が95円60銭から始まっているので、1年4か月かけて元値に戻ったことになります。

ですから、短期急騰銘柄を扱うときの心構えは、「決して逆張りをしないこと」です。
1度戻ったという記憶が2度目の逆張りを生み、戻らずに含み損を大きく抱えて、二進も三進も行かない状況を作り出してしまいます。
この悪魔の動きに嵌った投資家は、二度と抜け出すことが出来ません。
また、逆張りをしないと言うことは、目算が外れて含み損に成ったら、即刻損切りするということにもなります。
この思い切りの良さを持ち合わせていない限り、短期急騰銘柄に手を出すのは絶対に慎むべきでしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?