はじめに・・・・
投資を躊躇する人が挙げる理由の最多は、資産が減るリスクがあるということだと思います。
いやいや、最多と言うより、ほぼこれ一本で投資を拒絶しているのだと言い切っても良いのかもしれません。
これは俗に値下がりリスクと呼ばれるものですが、実際のところ、この考え方は、根本的に間違っています。
間違ってるかも!?という程度のレベルではなく、完全に間違っていると言い切れるレベルです。
これからのリスク社会を生き抜いていく為には、投資を始める、始めないに関わらず、このような間違った考えを修正しないと、正しい選択をすることが出来ません。
ここでは、投資を通して選択を間違えることが無いようにすることを伝えていきたいと考えています。
さて、まずは値下がりリスクです。
商品には、須らく価格変動というものが付随します。
よく価格変動リスクと言われるものです。
最近は、食料品等の値上げが顕著ですが、少し前は値下げが当然のように実施されていました。
卵の価格などは、鳥インフルエンザにより鶏が殺処分された結果、産卵数が減り、供給が足りずに高騰しました。
野菜の価格は、その時期の天候によって、直ぐに騰がったり、下がったりします。
このように愚痴を言うだけで直ぐに忘れてしまうようなことですが、価格変動は我々の身近にも結構あります。
それをいちいちリスクと捉えて生活している人は、どのくらい居るでしょうか!?
消費者にとっては、値下げは嬉しいですが、値上げは悲しいものです。
しかし生産者にとっては、値上げは嬉しいですが、値下げは悲しいものです。
つまり値動きそれ自体は、嬉しい、悲しいという感情は、その置かれた立場によって異なる訳です。
ここで、株式の値下がりリスクを考えてみましょう。
全ての人にとって、株式の価格が下がることが悲しいものであることはありません。
と言うより、多くの人たちにとっては嬉しい事実になります。
なぜなら、その株式を安く買えるチャンスが来たということになるからです。
つまり、リスクとチャンスは、同義語なのです。
そして、リスクになるか、チャンスになるかは、自分の置かれている立場の違いに拠るものなのです。
分かりますか!?
株価の暴落は、みんなが悲しい訳ではありません。
買おうと虎視眈々と狙っていた投資家にとっては、狂喜乱舞する出来事なのです。
また、値下がりがあるからこそ、値上りがあるのです。
もし、値下がりが無ければ、同じように値上がりも無いでしょう。
いやいや、一方通行に上がるでしょうと考える初心者はいるかもしれません。
でも、一方通行に上がるしかないとなれば、誰がその商品を売りに出してくれるでしょうか!?
持っているだけで価値が上がり続けるのですから、中途半端に売る人はいなくなります。
つまり、最高値になるまで値が付かず、最高値での売買しか成立しなくなってしまうのです。
まぁ、この辺りのことも全て説明します。
また、投資を通して、世の中を俯瞰する方法もお伝えします。
歴史の見方もお伝えします。
例えば、元禄時代に、荻原重秀という旗本がいました。
高校時代に、日本史を選択した人は覚えているかもしれません。
一昔前なら、元禄時代の貨幣改鋳を実施し、徳川綱吉の贅沢のために国民をインフレの嵐に巻き込んだ極悪役人という評価だったと思います。
ところが現在では、管理通貨制度を理解した先進的な有能役人という評価に改まり始めています。
なぜなら、荻原重秀が実施した政策は、その当時の日本の状況を分析し、管理通貨制度で解析したら辻褄が合うからです。
そんな管理通貨制度ですが、現代人でも理解できている人は多くありません。
あなたは「管理通貨制度を理解していますか?」と聞かれれば、「Yes!」と答えられる人はほんの一握りでしょう。
だから、小判という現物を流通させていた元禄時代に管理通貨制度を理解できていた人は、考え出した荻原重秀以外にいなかったのだと思います。
結果、管理通貨制度を理解できなかった無能な上司たちに、徳川綱吉没後に謂れのない非難を浴びせられた上、失脚させられました。
更に、その後300年近く、「極悪非道の役人」というレッテルを貼られてしまいました。
現代になって、やっと荻原重秀の先進性が理解できる時代になったわけです。
「極悪非道の役人」ではなく、「報われない天才」というのが、真の荻原重秀の姿だと思います。
このようなことも投資家の目で見れば、非常に面白く見えます。
最後に、ここでお伝えするのは、20年で資産を100倍にする方法を基本とします。
つまり、100万円を20年で1億円にする方法です。
20年と区切ったのは、それなりの意味があります。
また、100倍というのも意味があります。
100万円というのにも意味がありますし、また1億円というのにも意味があります。
それなら、長期投資ばかりで短期投資を書かないのか!?と言われそうですが、そんなことはありません。
短期投資についても書きます。
そもそも私は、短期投資家です。
長期投資に転じたのは、資産が増え過ぎて短期投資が出来なくなったからです。
基本を大事にしつつ、応用を学ぶという視点で読み続けて頂ければ幸いです。
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