第52回 値下がりした株価

一か月に1回しか株価を見ない・・・・・。
これで本当に大丈夫なのかと思う人が大半でしょう。
これで良いんです、株価なんかは、単なる事実の結果に過ぎないのですから・・・・。

まず、笑い話のような有名な逸話をお話ししましょう。
ある証券会社が、儲かっている口座の持ち主を調べました。
すると、その儲けている投資家の大部分の人たちの間には、一つの共通点がありました。
その共通点は、既に亡くなっていた、つまり故人だったということです。

自分の証券口座を家族に教えていなければ、家族はその存在を知りません。
その結果、本人が亡くなっても、証券口座が解約されないのです。
その結果、故人の口座はそのまま運用され続け、株価も値上り続けたということです。

このことを逆に考えれば、亡くなっていない投資家は、余り儲かっていないということです。
生きていれば、より良い効率を求めて売買をする。
そしてその売買は結果的に、利益を大きくさせるものではなく、小さくさせるものだということです。
つまり、投資家の多くは自分の判断で頻繁に売買することにより、利益を伸ばすことは難しく、逆に持ち続けた方が、利益が伸びるということです。

ですから、その企業が大きくなると判断するなら、株価なんて見る必要は無いのです。
一か月に1回でも多いと言えるのです。

それでも多くの方は、株価が値下がることが気になるでしょう。
買った値段より下がってしまえば、落ち込むことになる人が大半です。
だから見る必要は無いのですが、だからこそ見たいと言われれば、これをなかなか説得することはできません。

が、現実問題として、最安値で買えることはマグレです。
単なる偶然であり、通常ではあり得ないことなのです。
だから、買った値段より下がったところで気にする必要は無いのですが、初心者にはこの理屈が通用しません。
そこで大前提としてやって欲しいことは、「値下がりすれば嬉しい銘柄を買う」ということです。

- はぁ!?何言ってんだコイツ!! -

普通はそうなりますよね、でも私は本気です。

10年で10倍になる銘柄に投資するなら、買うのは10年に1回です。
だから、生半可な選択をするべきではないです。
本気で10年間、付き合い続けると考えて銘柄を探すべきなのです。

- これは良い!!こんな良い銘柄が万が一倒産しても悔いは無い!! -

そんな銘柄を探し出せれば、そこで初めて買う訳です。
つまり、ここまで腹を据えないと投資をしたらダメなのです。

そんな銘柄だから、値下がりすればするほど嬉しくなります。
なぜなら、安くで買い増しできるからです。
少しでも安い方が、多くの株数を買えます。
だから長期投資家は、値下がりすればするほど、嬉しくなるわけです。

今の目先の株価なんて、どうでも良い話なんです。
大事なのは10年後の株価なのです。
目先の値下がりは、ビッグチャンスと思えるほど、銘柄に惚れこまなければならないのです。

こうなれば、目先の株価なんて気になりません。
例え、新型コロナ感染症で経済が止まるような悪材料が出て株価が半値になっても、買い増すことしか考えません。
なぜなら、このまま経済が止まり続けて世界が原始時代に戻るとは、誰も考えないからです。
必ず経済は復活する。
その復活に呼応して、この企業も復活し、株価も上昇すると考えているからです。

長期投資家にとって、株価は単なる副次的な成果物に過ぎません。
なぜなら、その企業の成長、企業業績の拡大を見ているからです。
株価は、その企業の価値を裏付けるものですが、その時の経済状況や投資家の心理に左右される部分があります。
必ずしも、その企業価値をいつも正確に反映しているとは限りません。
だから、10年で10倍を目指すなら、株価を見て踊らされることは、「danger」にしかならないのです。

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