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わかったようでわからないキャンプ愛の謎

北海道はすっかり雪に覆われた。軟弱な我が家は夏専門のキャンパーなので、雪解けして朝晩の気温が耐えられる程度にまで上昇する5月頃までは、おあずけである。そもそも「キャンパー」なんて名乗れるほど、道具にこだわりがあるわけでもなく、凝った料理をするわけでもない。単に肉を焼きビールを飲んでグダグダするだけ。でもそれが本当に楽しい。


あーキャンプ行きたい。なんて考えながらふと「オレはなんでキャンプが好きなんだろう」と思った。「不便」がいい、という声を聞くことがある。その感覚はわからなくもない。でも気づけば、少しでも快適な寝心地を求めてマットやシュラフを買い替え、バツグンの保冷機能を求めてクーラーボックスを新調し、放っておいても炭が燃えてくれる火おこしツボをフル活用している自分がいる。うーん。


そんな矛盾にまみれたぼくのキャンプライフだけど、ひとつだけ越えたくないラインがあって、それは「電源」である。電池はOK。カセットボンベOK。でもなんだか知らぬが、キャンプ場でコンセントを差し込むという行為だけは嫌なのだ。どうやらぼくの中ではあの2つの穴が、日常に引き戻される魔の入口であるらしい。


それだけじゃない。やっぱりスマホは見る気にならない。基本的に車かテントの中におきっぱなしだ。でもタブレットに入れておいた映画を観たり本を読むのはアリな気がする。


なんてことを考えてみるに、ぼくにとってのキャンプの魅力は「スタンドアローン」でいられることなのかもしれない。どこにも繋がらず、すべてが単体で完結する。電気や電波など日ごろの依存度が高いものほど、そこから解放されることに非日常を感じ、たまらなく心地よいのだと思う。


なんて分かった風なことを書いてみたけど、キャンプ場のトイレはウォシュレットがいいよね。

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