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「濃厚接触者の親」としての気付き

次男が新型コロナウイルスの濃厚接触者となった。

結果的には陰性だったのだけど、当事者となってみて初めて気づいた発見があったので、備忘として記しておきたい。

朝早くに学校から電話がきて、次男が濃厚接触者になった旨と、今後検査を受けることになる旨が告げられた。



家族は特に保健所の指導の対象ではないらしく、同じ小学校に通う長男は普段通りに登校した。

ぼくは最近はほぼ出社勤務だったのだけど、次男の検査結果が判明するまでは在宅に切り替えようと思い、上司をはじめ勤務先の関係者に連絡をした。


その後、仕事でメールのやり取りをしている中で、みんな「お子さんが陰性だといいですね」とか「きっと陰性ですよ」と書いてくれる。


もちろん気持ちはわかる。病気の人に「お大事に」と声をかけるのと同じ、気遣いと社交辞令の間にある言葉だ。みんな特に深く考えることなく言っている。これまでだったら、ぼくが相手の立場でも、間違いなく同じことを言っていただろう。


でも、受ける立場としては、素直に「心配してくれてありがたい」とは思えなかった。


そりゃ陰性に越したことはない。でも検査結果なんてなるようにしかならない。そんな自分ではどうしようもないことに対して、ましてや今の感染拡大状況においては陽性の可能性も十分にある中で「きっと陰性ですよ」なんて言われても、心理的にはプレッシャーでしかなかった。


そこで、ぼくはいちいちこういう返信をして回った。

”ありがとうございます。
検査結果はどうなるかわかりませんが、本人が元気なので親としては一安心しています。”


感染しないように心掛けることは大切だ。でもどれだけ気をつけていても、感染するときはするだろう。その点は風邪やインフルエンザと一緒で、誰しもが可能性はあることだ。


だから濃厚接触者が出たとき、まわりの人はあまり騒いだり憐れんだりすることなく、まずは体調を気遣ってあげてほしい。

もし感染者が出ても、軽症や無症状なら、まずは無事であることを喜んであげてほしい。場合によっては周囲の人も対応に追われるだろうれど、粛々と受けとめ、ただでさえ恐縮しているであろう当事者が、少しでも気が楽になるように接してあげてほしい。


ぼく自身、これからはできるだけそういう空気を作っていきたいと思った。

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