見出し画像

【エッセイ】言葉の奥行き

ドレミファソラシド、最初と最後のドの音は違う音だ。このドからドまでの長さが1オクターブ。
声域が4オクターブある人と、2オクターブの人では、同じ曲を歌っても声の奥行きが違うらしい。

書くことも同じことで、いかに思考を言葉にする訓練をしているか、普段どんな思索をしているか、それによって言葉の奥行きが違ってくる。
表現することはその人の心を丸裸にするようなものだ。だから作品を世に出すのは恥ずかしいし怖い。
話すこととは違って、文章化すると恥が形を残してしまう。何年も前から書くことを続けてきたが、3日もすればほとんどの場合が目も当てられない文章になる。書いているときは真面目に書いていても、だ。
それを繰り返して成長してきたつもりなのに、未だに同じことを繰り返している。3歩進んで2歩下がる、この言葉が実感としてやっと腑に落ちてきたように思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?