処女だった頃の表現はとうの昔に死んでいる

洗練された、洗練されてしまった

あの頃の表現とは無邪気で無作為で、誰にも染まらないものだった

無知な暴力と青さの残る

若くて力強い

素の私だったと思う

何も知らないからこそできた純新無垢な表現

真っ直ぐで何もトリックのない、ただ1本の木が生えているように漠然と堂々とした表現

今は今でいい所があり好きだ

でも忘れてしまったものが思い出せなくて切ない

今になるにはその頃の忘却が必然的だったのかもしれないと思うと、忘れる必要もなかったのではないかと思ったりする




そうか、思い出せないんじゃなくて戻れないんだ

私の持つ白は既に誰かに色をつけられたおかげで自分の白は二度と戻らないんだな

もっと綺麗に染めろよバーカ

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