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非情報系が基本情報技術者試験に受かった話

 令和元年秋期基本情報技術者試験に合格したので反省点などを書いて記録を残しておく。
 今年の5月末に今から頑張れば基本情報技術者くらい合格できるだろうと思い立って、まずは、ITパスポートを受験して合格した。そのまま慢心し、あまり勉強しないまま試験直前にあわてて午後対策して受験。
 自己採点では、午前が75点に対して、午後はTAC58点、itec60.5点と合格ライン上だったが、結果は61点で合格だった。
 合計試験勉強時間は、ITパス30時間、基本午前40時間、午後30時間の計100時間程度で比較していないが普通の人より長くなったと思う。正確に時間を記録できていないので、応用勉強するときはちゃんと時間を計っておきたい。

ITパスポートについて

 ITパスポートは、年中試験を開催しているため、試験まで時間がある場合の腕試しとして使えると思う。マネジメント・ストラテジ系で難易度が低い問題が多数あるので、情報系でテクノロジ系以外をあまりやっていない人の弱点補強としてもいけるはず。もちろん受験にはお金がかかるので合格までコストをかけたくない人にはおすすめしない。

午前対策

 午前対策は、過去問を潰していくのが王道で最短だと思った。問われている用語と定義がわかれば即答できる問題も多いため。過去数回分の全ての肢の用語と定義を覚えるだけで、午前6割を狙えるはず。
 わからなかった用語をメモ帳などにまとめて寝る前に一読するのがおすすめ。頭文字をとった用語はちゃんと英単語に戻したほうが覚えやすかった。
 計算問題パズル問題については、解き方を知らないと時間がかかったり、全く太刀打ちできなかったりするので、過去問道場などで一度重点的にやったほうがいいと思う。日本語がわかればなんとかなるものも多いので、初見の問題でも諦めない。
 ↓問3は、隣接行列について今も全くわかっていないけれど、「エッジが存在する場合は1、存在しない場合は0」って言葉から、1は線でつながっている、0はつながっていないと想像して解ける問題だったが、問4の極限はやってなかったので、全くわからなかった。

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午後対策総論

 午後は、アルゴリズムとソフトウェア開発で正解率4割、残りの設問を正解率7割5分を取って、60点越えを狙う形にしていた。しかし、午後は午後試験対策書をつまみ食いした以外は、過去問については2回分しか解けていない。ちゃんと数年分解いていればこんなギリギリの成績にはならなかったのではと思う。 
 4問選択は、ネットワーク、ソフトウェア設計、プロジェクトマネジメント、経営戦略・企業と法務を選んだ。後ろ3つは知識がなくとも国語の問題として肢を消していけると考えたためで、残り一つは、ネットワークをまず解いてみてダメそうなら他の問いで部分点を狙う予定でいた。
 ソフトウェア開発は表計算を選んだ。表計算は、他言語と違って中高で少しだけ触れているので、学習コストが少なくて済むと考えたためだ。表計算部分を全問正解、マクロ部分は1問か2問当たればOKだと考えていた。
 令和2年春期試験から、アルゴリズムとソフトウェア開発で配点50点となり、上記のようなプログラミングから逃げる選択ができなくなったといえそうである。非情報系ならプログラミングを回避できる応用情報処理技術者から先に受験するのも検討していくことになるだろう。

午後対策各論

 必須であるセキュリティは、割と満点が狙える感じだったので、対策書を1周解く程度で終わった。午前でセキュリティ関連の用語を覚えて、日ごろからニュースなどを見て具体例を考えておくとなお良いと思う。
 ネットワークは、読む程度でほとんど何もしていなかった。当日も時間をかけた割に1問しか正解しておらず、午後で最も足を引っ張った分野になった。
 ソフトウェア設計、プロジェクトマネジメント、経営戦略・企業と法務については、多くが国語と計算の問題として処理できると思った。午前に出てきた用語から具体例を想像できれば満点を狙える設問も多いはず。今回の経営戦略のような大量に計算を求める設問の場合は、慣れていないとどうしても時間がとられてしまうので後回しにするべきかもしれない。
 アルゴリズムは、対策書を読んでもほぼ理解できずほとんど捨てているような状況だった。そうであっても、設問の最初は説明文に従うだけで答えられるのでその数点は確実に狙いに行った。もし今回落ちていて半年後にできるようになるかといわれると正直難しいと思っている。アルゴリズムに特化した本を使ってマスターするべきだったと反省している。
 表計算は、前半が関数、後半がマクロとなっているので、比較的わかる前半の完答を目標としていた。はじめは関数が日本語になっているのになじめず、直前に表計算の参考書を購入して対策した。

使った参考書等

新版があるものは新版のリンクを貼っている。

平成31年【春期】基本情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集
おすすめ度:★★★★☆
 ITパスポート合格前に一緒に購入したので秋期ではなく春期のものを使用した。本に載っていない過去分もPDFで配布しているため、価格以上の価値があると思った。
 午前は4回分を3周して丸暗記に近い形に仕上げた。午後はさらっとやる程度しかできていない。

キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者 平成31/01年 (情報処理技術者試験) 情報処理技術者試験
おすすめ度:★★☆☆☆
 辞書的に使える参考書として一冊は何かほしかったのでおすすめされていたキタミ式を購入した。通読1周後は、午後で選択しようと思った分野のみ何度か目を通した。1周目はよいのだが、何周か読む予定があるなら、もっとコンパクトにまとまっている薄い本のほうがよいと思った。
 基本情報技術者試験の中に、一度も触れたことのない分野がある人は入門として買っておいて損はないと思う。

2019基本情報技術者午後試験対策書 (情報処理技術者試験対策書) 情報処理技術者試験対策書
おすすめ度:★★★☆☆
 午後ソフトウェア開発以外の対策として購入した。分野ごとに簡単な説明、当該分野の午前問題から午後問題という構成となっており、午前の過去問で得た知識の点を線で結ぶことを意識した作りになっている。
 アルゴリズムについて、この本では難しすぎると感じたので、アルゴリズムが苦手な人は詳しく解説した本を別に購入すべきだと思う。

改訂4版 基本情報技術者 らくらく突破 表計算 (情報処理技術者試験) 情報処理技術者試験
おすすめ度:★★☆☆☆
 午後表計算対策として購入した。直前に過去問をやって表計算があまりにも解けないと感じたため、あわてて買った1冊。試験に合わせた形で初歩の初歩から解説してくれているため、中学高校等で少しでも触っているなら、もっと難しいところの解説が厚いものを選んだほうが良かったと思う。

使ったサイト

はじめて情報システムを学ぶ学生・生徒のために
 基本情報処理を受けようと決める前に、たまたま受けた講座だったけど、とても役立った。他学部1年向けガイダンス講義はどの分野でも全体像を掴むのに力になると思う。

基本情報処理技術者ドットコム
 ほとんどの受験者が使ったことあると思われるサイト。登録も簡単でスキマ時間が多い人はこれで勉強するのがいいと思う。自分はエアロバイクを漕ぎながらやっていた。これだけで午前と午後の一部の知識は完全に定着できるので受ける人は、本当にこれだけで受かりそうなレベル。

所感

 配点変更前最後の試験に対する体験記なので次回以降の人にとってはあまり役立たないかもしれないが、自分の記録として残しておく。
 午前は過去問のみで十分だが、午後は苦手な分野は追加で参考書等をこなさないといけない人も多いのではないかと感じる試験だった。

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