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泳ぐ真似 リリース雑記[+ステムデータ]

"泳ぐ真似"というEPをリリースしました。

おれは記憶力が終わっているのですが、いつかこの制作記録を思い出したくなる日が来そうだなと思ったので忘れないうちに書き出しておきます。
これらは作曲やDAW上でのテクニック等に踏み込んだ内容ではなく、
制作過程を振り返った日記のようなものになっています。

あくまで自分用のメモなのであしからず・・・・・・

今回の制作環境
DAW : ableton live10 SUITE
スピーカー : iLoud micro monitor
ヘッドホン : Sennheiser HD600
マイク : SHURE SM58(借り物)


特に使用したプラグイン
・Guitar and Bass(ableton追加パック)
・OTT(ableton付属)
・Saturator(ableton付属)
・Wavetable(ableton付属)
・MAutoPitch
・Harmony Engine
・VocalSynth2
・Omnisphere2

ステムデータはこちら

既に何件かステム配布に関しての問い合わせを受けているので、
誰でもすぐ落とせるようこちらにまとめて公開しておきます!
*全トラックのダッキングをオフにしています。*

元々ステムを公開する予定ではなかったので過剰なリミッティング,ダッキング等で聴こえなくなる部分のボーカルは雑に処理している状態です!録音からやり直さないと解消しない部分ばかりなので、それに関しては諦めてください!すまんねえ・・・

2021年1月16日

理由もなしに酷い躁状態になる。

たまたま開いてしまった物件サイトで家賃3.5万円の一軒家を見つけてしまい、即内見の予約をする。

2021年1月17日

内見。全ての部屋がそれぞれ別方向に傾いていた。
エアコンが3台中2台故障。床には大量の虫の死骸。

まだ躁状態だったため、そのまま契約。

2021年2月1日

引っ越した。

が、そもそも無職なのでこのまま継続して家賃を払い続けられるはずがないことにようやく気付き、長めの躁状態が一旦終わる。

2021年7月5日 追記
先日の豪雨で自宅前が崩壊しました♪

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2021年2月7日

FORM主催、all nighterという24時間作曲企画にphritz,hirihiri,ウ山あまねと参加。とんでもない曲が出来上がって楽しかったが、今後自分がリリースする際にこれと比べられる可能性を考えて今までにない焦りを感じてしまった。

2021年2月8日~

ずーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと考えながらずーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと焦ってた。

2021年2月17日

星野源 - 創造がリリースされた。聴いた。

たぶんこの辺で脳内の大事なリミッターが外れた。

勇気をくれてありがとうございます

2021年2月20日

このままでは家賃が払えなくなる,飯すら買えなくなるという生活に関しての恐怖やその他諸々の焦りから、とにかく曲を書かねば・・・となる。

ギターの音とプリズマイザー*の音が好きすぎるので、一旦好きな音だけが鳴っている曲を作ろうという気持ちに。

(*正確に言うとVocalSynth2とHarmony Engine)

自分はギターが弾けないので、ableton公式サイトで配布されているGuitar and Bassパック(制作:e-instruments)を使って適当なアルペジオを書いてみた。ギターを打ち込みで再現するのは本当に面倒なのだが、逆に雑打ち込みで発生する嘘っぽさを活かす方向で進めてみるとかなり良い味がでてきた。この時に"おれが聴いて気持ちよければなんでもいい"という開き直りだけでEPを1枚作ってみようと決意。

そして今まで散々プリズマイザーの話をしてきたからにはまだ誰もやっていなさそうな使い方をしなければ・・・と思い、これもEPを作る際の主軸になった。

今まで作ってきた歌モノ(といっても提供楽曲を含めて4曲しかリリースしていない)では全て作詞を済ませた上で作曲に入るという流れだったが、同じような作り方をしても面白くないので今回は作詞と作曲を同時に進めていくことにした。"メロを1音考える→気持ちよくハマる母音を決める"を数音分続けて、当てはまるワードが思い浮かんだら随時入れていき、それによる連想を含めてまた同じ流れを繰り返すという手法が得意だということに気付き、そこからは特に詰まることもなく順調に制作が進んだ。

M2.グラニュー が完成。

歌モノを制作したのは2020年5月30日にリリースされた白羽さんへの
提供曲"ポスト均衡"以来で、この日にほぼ1年近い歌モノスランプから抜けることができた。

2021年2月21日

「昨日だけで1曲作れたんだから今日もやればまた1曲作れるだろう」
と思い、制作に取り掛かる。

リフ作りから開始し、とにかくMIDIキーボードを叩いてみた。
マスロック風の凝ったリフを必死になって考えていたが中々しっくりくるものが思い浮かばず半分諦めかけていたところ、昨日の"おれが聴いて気持ちよければ〜"という開き直りを思い出す。かなりシンプルなリフが完成。
それに合わせてドラムを打ち込んでみたところ面白いリズムが作れたので、
他パートも同じテンションで進めていった。楽しい。

M3.連続体 が完成。

この時点で自分がゾーンっぽいものに入っていると確信。
ペースを保ちたかったので、怠け癖のある自分を強制的に動かすためのルールを作ることに。ただこれは絶対に真似しない方がいいです。身体に悪すぎるので・・・

・起床したら1曲書き上げるまで睡眠(寝室への立入り)と食事を禁止

曲を書いた後の睡眠時間は制限なし。
エナジードリンクでの糖分とカフェインの摂取はOK。
自宅は寝室以外のエアコンが故障しているので、
リビングと作業部屋の室温は常に10度以下になっており
寒さから逃れるためには曲を書くしかないという状態になった。

2021年2月22日

808ドラムと打ち込みギターの相性が良いことに気付く。
良いアルペジオが書けたのでそのまま勢いで1曲完成。
特に書くことなし!thinkブレイク最高!
個人的には今回のEP内で1番好きな曲かもしれない。

M4.果てにて が完成。

2021年2月23日~2月26日

1日1曲ずつ書けたもののあまりしっくり来なかったので全ボツ。
そういう時期もあるね

2021年2月27日

M1. はじまり の原型が完成。

元々はドラムやオルガン等が入っており、あの前後にいくつか展開を付ける予定だったが何を足してもしっくり来なくなってしまったので一旦保留。
同日にもう1曲書くが、最終的にボツ。

2021年2月28日

ボツ曲を含めたら連続で9曲ほどギターの音を使用していたので、流石に飽きてきてしまい別の音色を模索することに。結果、SuperSAWをピロピロ鳴らすのが大変気持ちよかったのでそれを軸にした。

自分が今までリリースしてきた楽曲はFuturecoreというジャンルに近いものが多かったのだが、その温度感を保ちつつ今作の流れも阻害しないような曲にすることを目標に進めていった。2サビ部分をどう展開するか迷っていたとき、試しにhirihiriがfanbox限定で配布していた808ベースを入れてみたらしっくり来すぎてしまい、テンポをハーフに落としてでっかいベースを鳴らすだけで人間はこんなに気持ちよくなれるのかと感動した。

M5.冥界 が完成。

まだ体力が残っていたので、続けてもう1曲の制作を開始。

ここまで割としっかりメロディのある歌モノを作ってきたので、変化球枠として数文字を無機質に発音し続けるような曲をやってみたくなる。
裏打ちオープンハットが大好きなのでそれと組み合わせた時に気持ちよくハマる文字列を考えた結果、"消えない"の4文字に。同時に曲名も思い浮かんだので、その2単語から発展させて他パートを進めていった。

M6.考え が完成。

2021年3月1日

でっかいキックとでっかいスネアとでっかいクラッシュシンバルとでっかいベースとでっかい声とでっかいプリズマイザーだけで曲作りたいな・・・
という気持ちで制作を開始した。すぐに完成した。曲終盤のボーカルはマイクに向かってゼロ距離で叫び散らかしながら録音したため、録り音から海苔波形になっています!

おれが聴いて気持ちよかったので、OK

M7.いいだけ が完成。

ここで全てを出し切った感覚があったので、EP用の新曲制作を終わることに。ただ通して聴いた際にほんの少しだけ物足りなさを感じたので、2月27日に保留していた M1.はじまり のアレンジを変えて冒頭へ置いてみた。
満足しました。

2021年3月2日~

ボーカルを部分的に録り直したり、細かいミックスを詰めていく作業など。
元々このEPは自主で出す予定だったが、
ちょくちょくデモを送りつけていたトマドさんから連絡があり
「マルチネからリリースしないか」と言われたので即OKを出す。
前作"太陽の味は"では半年間詰められた末にたった2曲しか書けず本当に悔しい思いをしたが、予想外の形でリベンジできることになって嬉しかった。

2021年3月8日

シンエヴァが最高でした

2021年3月9日

アートワークを誰にお願いするか迷っていた時、
以前から交友のあったマンスーン氏が突然頭に浮かんだ。
そもそもこういった依頼を受けているのかすら知らなかったが、
思い浮かんだからには聞いてみようと思いすぐに連絡を飛ばす。
アルバムのアートワークは一度も作ったことがないらしいが、大学時代に制作したというイベントフライヤーを見せてもらったところ信じられないくらい格好良かったので、EPのデモを送りつけた後に返事を待つことに。

そして翌日、

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正式にお願いすることが決まった。ありがとう

2021年3月10日以降

細かいミックス調整などをちまちまと続け、2mixを完成させた。
今回はマスタリングを外注することになり、
トマドさんの紹介でkimken studioにお願いすることに。
後日、納品されたデータを聴いた瞬間に爆感謝マシーンになってしまいました。エンジニアさんはすごすぎる・・・

そしてマンスーンさんにお願いしていたアートワークも到着。
一切注文をせず全てをおまかせしていたのですが、

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一発で正解を出されてしまいました。天才乙


そして最後に告知用のトレーラーですが、
phritzくんの作る曲(SoundCloud)や動画(下)が大好きなので、どうにかお願いできないかなと思い相談してみたところ

これが返って来ました。おれの周りには天才しかいないらしい

以上で必要な全てが出揃い、

2021年4月12日

泳ぐ真似 をリリースしました。

Stream
https://linkco.re/3DHNTyPM

SoundCloud
https://soundcloud.com/maltine-record/sets/maru183-kabanagu/

MaltineWebsite
http://maltinerecords.cs8.biz/183.html


終劇

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