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漢検1級に挑戦される方へ(2/n)

三寒四寒。

よく考えたら僕の初合格は10年前なので情報が古い可能性は十分にあります。ここで挙げている勉強法は、手段のひとつくらいに留めておいてほしいです。そこそこシニアです。

さて、漢検1級に於いて基礎がある程度できてからの勉強ですが、僕としては四字熟語の習熟をお勧めします。

合格経験者がみんな口を揃えて言ってますね。また四字熟語かよ、聞き飽きたよ、と思うかもしれませんがこれマジ大事やから。理由を挙げますね。

①本試験に於いて、㈣四字熟語は200点満点中30点の得点源であり、㈡の書き取りよりも具体的な対策が必要だから。

②四字熟語の知識がほかの設問に波及するから。

大きいのはこの2つですかね。僕が四字熟語の勉強に使ったのは漢検四字熟語辞典だけです。これだけで十分かなと思います。

まず①ですが、そのまんまですね。リピーターや強い層の方々は㈣を9割以上取っている方が多いです。そもそも1級は全体の8割得点で合格なので、ここで8割を切る(24点以下になる)わけにはいかないです。

②ですが、これは過去問を眺めてみたらいくつかありました。

桑田変じて滄海と成る、懸河の弁、吮疽の仁、椽大の筆、黔驢の技、猗頓の富、浸潤の徴羽の操、鄒魯の学=鄒魯遺風、三舎を避く=三舎退避etc

枚挙に遑がなさそう。最近は○○之〇系が増えてきました。波及するのは、主に㈧故事・諺ですね。「懸河の弁」や「椽大の筆」は㈡書き取りに出てましたね。「浸潤の」、「徴羽の操」は㈠読みに出ました。太字の読みですね。譖は意味の読み分けがあるのでそれが問われていました。シン=そしる、セン=いつわる、です。徴羽に関しては常用漢字の表外音読みでもあるから要素が濃い。

上の挙げたものは、すべて漢検四字熟語辞典第2版に載ってます。侮れませんね。

過去に廃忘怪顛、風檣陣馬、拓落失路など、漢検四字熟語辞典に載っていないものが出題されたことがありますが、これはいったん捨て問と思いましょう。深追い用です。初学者にはハードルが高いので切り捨てます。(拓落失路は漢検漢字辞典にある)

漢検四字熟語辞典の勉強により、㈠読み㈡書き取り㈧故事・諺の一部もカバーできちゃいます(ほかの設問もできるはずだがいい用例が見つからなかった)。四字熟語の勉強によって得点できるものは30点にとどまらないんです。

じゃあどうやって勉強するんだって話になりますが、僕は四字熟語ノートを作りました。ほかの方も結構されてると思います。僕は特別なことはやってなくて、漢検四字熟語辞典を1ページずつ「1級配当だが初見のもの」「常用漢字が多いもので初見であり、類推しにくそうなもの」「〇〇之〇系統」を書き出していきました。結構時間かかりますが、ここの時間は自己投資的な感覚で。自分の四字熟語ノートの写真をここに貼ろうと思ったんですが、引くぐらい字が汚かったのでやめました。

もともと意味も書きも自信があるものは省いてます。その時間を他の時間に回したかったので。

「常用漢字が多いもので初見であり、類推しにくそうなもの」。これが最近よく本試験でも顔を出してるような感覚です。ひと昔前は深追い用だったんですが最近は1~2問潜ませるのがメジャーになってますね。困りますそういうの。

断章取義、綿裏包針、安宅正路、運斤成風、寸善尺魔etc

最近の設問だと読みが簡単なので意味を問われる可能性は低いですが、意味も一緒に見ておくと覚えやすいかもですね。え?裏急後重?知らない子ですね・・・。

勉強の仕方はとりあえずこの辺にしようかな。次何書こう。

続き→ 漢検1級に挑戦される方へ(3/n)

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