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魔女見習いをさがしに行ったら大号泣になってしまったちょっと恥ずかしい話

昔から「うれしい」シーンがあるとつい鳴いてしまいます。悲しいシーンには心がどんどん冷めていくのに・・・です。

思い出せば、「のび太の結婚前夜」でしずかちゃんパパが静かにのび太君の素晴らしさを語るシーン、「大決戦!超ウルトラ8兄弟」でティガ・ダイナ・ガイアの3人が次々と登場して勢ぞろいするシーン。

そして今回の「魔女見習いをさがして」も久々に大号泣してしまいました。

もともと公開情報が出た時点で気になっていた映画だったのですが、50代男性が一人で見に行くのも抵抗があったし、頼みの綱の娘たちは「見るならセーラームーン」というし(観に行ったけど)。

AmazonPrimeあたりに期待していたら我が家の奥様が観たいというので、はやる気持ちを隠しながら「しぶしぶ」という態度で映画館まで出かけました。

物語は年も住んでいる場所も違う三人の女性が、MAHO堂によく似た建物の前で偶然出会うところから始まります。

そこで「おジャ魔女」の大ファンであることから意気投合した3人は休みの日などを利用して「聖地巡礼」の小旅行に出かけます。

一番の年長は27歳の吉月ミレ。彼女は東京の一流貿易商社で働くのですが、帰国子女で互角堪能という自分の長所を認めてもらえず、ストレスがたまりまくる毎日を送っています。

二人目は愛知に住む22歳の長瀬ソラ。彼女は大学卒業後に教師になることを目指しているのですが、ふとしたことから自信を失い将来に思い悩んでいます。

三人目は広島に住む20歳の川谷レイカ。絵画修復士を目指してバイトに励んでいます。明るくて悩みのなさそうな彼女ですが、彼氏がダメンズでバイト代のほとんどを取られるなど悩みがつきません。

旅を通じてお互いの悩みなどを相談したり、時には干渉したり、やさしく見守ったり、当然のように衝突したりとごく当たり前とも言える展開が続くのですが、その根底にあるのは「どれみちゃんならどうする?」というファンならではの心理です。

これが実写なら「そんなバカな展開あるか」となりますが、おジャ魔女テレビシリーズのスタッフが再結集しているだけあって、色使い、画面展開、台詞まわしのすべてが「おジャ魔女」なので、まったく違和感なく彼女たちに感情移入していけます。

彼女たちの回想や相手を傷つけた結果、どうやってあやまろうか考えながら見る昔のテレビシリーズに登場するおジャ魔女たち。彼女たちのこころには遠くから励ましの思いを込めて見つめているどれみがいるんだ、と思った瞬間に涙がぶわっ。

隣で静かにみている奥様に気づかれないよう、指で涙をぬぐうこと幾度も。

話が進むうちに三人が抱えている悩みにたいして一つの解決方法が見えてきます。それも三人が協力して、というよりそれぞれがいろんな決断をしていくのです。

それにしてもレイカの声を担当しているももクロリーダーがいい味出しています。とても元気な(悪い言い方をすれば抑揚のない)演技で最初は、ん?と思ったのですが、それがレイカが抱える悩みと、彼女の性格にこれ以上ないぐらいマッチしています。こういう性格でこういう悩みを抱えている子は、きっとこんなしゃべり方をするんだろうな、ととても自然に思えてきます。明るさに隠した彼女の本当の悩みが聞こえてくるのですね。

そうこうするうちに話はいろいろと展開していきます。彼女たちの悩みはある程度の解決を見て、そして現時点で一番ベター(彼女たちは将来また別の道をすすんでいくのだろうから)だと思える選択をして物語は終わります。

ラストシーン直前で最上級の大号泣シーンが待っています。

そうだよね。

良かったよね。

これじゃなきゃだめだよね。

またこれで前に進めるよね。

ハッピー! ラッキー! みんなにとーどけ!


いかん、書いて来たら目の前が歪んできた。発売と同時に買ったBlu-rayをみないと収まらんな、これは。

家族が誰もいないときに見ることにしよう。

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