歩法考察その①

掌転歩

これはナンバ歩きと中国武術を融合して運用しています。身体に対する要求は以下。

・右の腰(お尻)が前に出てから右足が出る

・その時左肩は半身で引くが、極端に引きすぎて腰が捻れてはいけない

・左肩を引くと同時に、左腕に球を抱えるようにして抱く。また、左手(球)と右足が連動しており、左手で球を抱える際に右足も吊られて浮き上がるイメージ

・右足に連動して右手は伸びながら内転し、地面を突くようなイメージ

・右足を接地して踏む際に右手が突きを発する

・以下、右と左を反転して繰り返す


以上がここ最近掴んだ歩法であり、これを応用して突き(ジャブ、ストレート、フックなどに応用がきく)、受け(身体全身による受け身、躱し技、投げなど)に展開できます。

また、上半身、下半身の内転と外転の使い方により、見た目は同じでも力の出どころ、発する勁が変化してきます。

冒頭に書いた要求は、主に内転による歩法の記述。外転の際はまた変わってくるので注意を。

○内転(逆雲手)

・手足が内転する際は逆雲手の形

・下へ押さえつけるような力を発する

・下半身が動きの先となる

○外転(雲手形)

・手足が外転の際は雲手の形

・上方に力を発する

・上半身が動きの先になる

至極、簡易的に要領を書くと上記のようになるが、実際に身体に要求されるルールがある。
以下

・胴体の力を末端に伸ばす
決して末端(手足)が動きを先導しないようにする。胴体の力を使って胴体を動かし、それに末端は付随してついていくのみに留める
身体の動きに順序はないが(全てを連動させるため)強いて言えば、胴体(腰と背中)がなければ動きが生じないようなイメージ

・右手と右足、左足と左手は必ず順体の形をとる。
はたから見れば順体に見えなくとも、内部の動きは揃えておく。

・右足、右肩、右の耳(左側も同様)は一本の線で刺したように繋がっており、バラバラにしない。

・内転、外転ともに、手と足の回転(太極拳でいう纏絲)は逆になってはならない。必ず同じ向きに回転。

あとは、この歩法をする際にポイントとなる点、気づいた点を記しておく

・靴は擦り減らない(地面を蹴ったり、擦らない)

・足音は極力立てない(人に気づかれないように亡者のように歩く)

・背中が伸びるように動く(身体の前面の弱い筋肉群は使わない)

後ろに下がる力を用いて前進に転用する

上に書いたように地面を蹴る動作は皆無なので、足の疲れはほとんど感じない。また、背中からうまく力が生まれていれば、全身の統合を感じることができる。統合がうまくいっていると背中、首から頭頂部にかけて天に引っ張られているような感覚が出てくる。同時に、地中に伸びるような下向きの力も感じる。


また気づきがあれば書きます。

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