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11月27日、出雲大社、神在祭〜その5〜

かくしてようやく、11月27日の朝、『松江しんじ湖温泉駅』から一畑電鉄に乗り込んだ。

2両編成、そして各停の17駅を走り、『川跡』駅で乗り換え、さらに4駅。出雲大社までを行く。
ここから『川跡』駅までが、車内に『しまねっこ』というネコのキャラクターが座席を陣取る観光列車となっている。

座席の真ん中に『しまねっこ』。写真を撮りたい観光客に人気。

宍道湖沿いをひた走る。
父親の実家が途中の『長江』駅付近にあったのだが、色々有り、今はもう無い。

この『一畑電鉄北松江線』も小さい頃に訪れた駅名とはかなり異なっており、『松江イングリッシュガーデン前』やら、『松江フォーゲルパーク』など、なにやら横文字の駅名が多くなっていた。

そして電車は『川跡』駅に着く。

『川跡』駅は出雲大社方面へ行く際の乗り換えのための小さな駅である。

ここからは向かいのホームに停車中の列車に乗り換え。ボックスタイプの小机が付いた、向かい合った4席のシートタイプ。
ふと見ると『松江しんじ胡温泉駅』で見かけたフランス人の老夫婦が、先に腰掛けているカップルの横に座ろうか悩みつつ、遠慮がちに座った。
ちょうど私が立っている横である。

そうすると老夫婦の旦那さんのほうは、フランス人が書いているブログサイトで出雲の『国生み』についての記事を読んだらしく、出雲大社までの間、奥さんに力説している。
奥さんのほうは適当に相槌を打ちながら、むしろ『あと何駅で着くの?』とか『あと何分で着くの?』と頻繁に旦那さんに確かめている。

会話は噛み合っているか、噛み合っていないかのような感じだが、不思議に夫婦同士の顔が似ている。
そしてそんな自然な会話の夫婦の感じ、こういうの好きだなぁ、などと勝手に盗み聞きしてフランスを思い出したり、想いを馳せたりしてるうちに『出雲大社前』にあっという間に着いてしまった。

↓その6に続く

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