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「ストアカの終わり」がはじまるかも

ストアカの魅力ってなんだろう?

ストアカというサイトは、今名実ともに日本では最大級の講座マッチングサービスだと思います。

個人がふらっと立ち寄って、知識やノウハウという商品を買えるデパートみたいな存在といいますか。

なにしろストアカの講座価格の水準は安い。
外部で講師業をやられていて、ストアカに入ってこられる先生はいつもこぼしています。

よそで受講したら5000円とか7000円とかかかるセミナーと同じ内容を、1000円2000円で受講できるわけです。

それでいて、トータルでみた講座の「クォリティ」では決して低くないと思う。
なのに、安い。

だからストアカには学びたい人が集まってくるわけです。

それで、それを支えているのは何かという話なんですが。
ストアカ外でも十分やっていける実力のある講師が、ストアカにはたくさんいて、講座をやってくれている。

これが全体的な講座の「質」を支えているのではないか。

外でもやっていけるのに、ストアカでも講座をするのはなぜか?
それなりに旨味というものがあるからです。

ストアカには独特の集客力があって、そんなに苦労をしなくても受講生が来る。

もちろん、1000円や2000円の受講料で収益をとろうと考えているわけじゃありません。

バックエンドあっての話です。
ストアカの講座をフロントエンドとしてとらえ、独自のサービスへの集客手段としてやっている講師がたくさんいます。

誘客禁止のお触れ

ところが、ストアカがガイドラインを改定しようとしています

[ストアカ先生ガイドライン]および[ストアカ主催団体ガイドライン]・先生(主催者)自身が運営するメールマガジン、LINE登録を促すことの禁止
・講座に関連した資料やメディアファイル等の特典をメールマガジンやLINE登録を条件に配布することの禁止
・講座および先生ページに先生(主催者)のメールアドレスやLINE(LINE公式アカウントを含む)、SNSなどの連絡先を記載することの禁止
・生徒との連絡手段は、原則、ストアカ内のメッセージ機能を用いることについて追加

「ストアカガイドライン改定のお知らせ」より

10月5日から、こういう禁止事項が付け加えられます。

理由についてストアカ運営はこのように言っています。

(よくある相談内容とトラブルの一例)
・講師より連絡しやすいようにとLINE交換を求められ、その後、外部のセミナーや高額レッスンに勧誘された
・受講した講座の資料や特典を受け取るにあたって、LINE公式アカウントの登録が必須と案内された
・受講クーポンなどお得な情報がもらえると案内されLINE公式アカウントに登録されたが、ストアカ以外のサービスの案内しか届かなかった
・受講後特典のアフターサービスを受けるためにFacebookの友達申請をしたが、その後、ネットワークビジネスに勧誘された(または購入してしまった)

「ストアカガイドライン改定のお知らせ」より

トラブルと書かれていますが、これってそんなにトラブルですかね?

「外部のセミナーや高額レッスンに勧誘された」って、参加を強制されたわけではありません。
案内されただけのことです。
興味がなければ断ればおしまい、じゃないですか?

「受講した講座の資料や特典を受け取るにあたって、LINE公式アカウントの登録が必須と案内された」
講座の資料がほしかっただけなのなら、登録してすぐブロックすれば何も届きません。

「受講クーポンなどお得な情報がもらえると案内されLINE公式アカウントに登録されたが、ストアカ以外のサービスの案内しか届かなかった」
ストアカにとっては都合が悪いかもしれませんが、質の悪いストアカ講座を紹介されるよりは、質の高い外部のサービスのほうがよっぽどマシでは?

「受講後特典のアフターサービスを受けるためにFacebookの友達申請をしたが、その後、ネットワークビジネスに勧誘された(または購入してしまった)」
ネットワークビジネスというのはねずみ講的なものですね。
これはたしかに問題かもしれません。
しかしFacebookだって、友達申請を取り消すことはできます。
購入してしまったのは、本人の問題でしょう。

最後のケース以外は、私はそんなに問題だとはは思わないです。

悪質なトラブルは個別対応すべきです。

ストアカの運営には過剰にトラブルを恐れる気持ちがあって、それがこうした事態を招いたといっても間違いではないと思います。

ストアカにはお世話になりました

私は2020年の6月にストアカでオンライン講師デビューをしてから、講座を600回以上ストアカで実施してきました。

それまで人を教えた経験がなかった私が、今講師ヅラをしていられるのはストアカという環境があったおかげです。

ん百万円の売上もあげさせてもらいました。

お世話になったことは自覚しています。
しかし、昔ほどストアカが好きにはなれなくなりました。

これからのストアカがどうなっていくか

ガイドラインを改定して以降のストアカがどうなっていくか、予測してみましょう。

まず、講師にとってストアカから独自のバックエンドへの誘客がとても難しくなるでしょう。

とるべき道はふたつ。
ひとつは、ストアカ内でバックエンドを構築すること。

しかし、ストアカでは制約が大きすぎます。
たとえば、動画教材の販売をすることができません。
ライブ(対面orオンライン)での講座か、依頼機能(時間制相談またはカスタマイズレッスン)、あと月額サービスしか選べません。

もうひとつは、ストアカを切り捨てて別のフロントエンドを探すこと。

外部でもフロントエンドを構築できる講師にとって、ストアカの旨味がなくなったとしたら。

もうストアカではやらないという講師も多くなるでしょうね。

ストアカが講師初心者にとってはやりやすい場所であることは変わりません。

新人講師は次々とやってくるでしょう。

ベテラン講師が去って、新人講師ばかりの場にストアカがなったとしたら。

トータルとしてストアカ講座のクォリティはぐっと下がるかもしれません。

そうすると、ストアカにやってくる受講生はがっかりするかもしれませんね。だんだんストアカから離れていく人も多いでしょう。

ストアカにとって最良の選択とは何か?

私はストアカのいち利用者にすぎないので、運営には何も口を挟むことができません。

でも、こうした動きは最終的には「ストアカの終わり」に結びつきかねないので、なんとかしてほしいです。

講師を囲いこみたい気持ちは、わからんでもないです。
美味しいところを外部に持っていかれては商売にならないのかもしれない。

しかし、所詮人をルールで縛ることはできないのです。

プーチン治世下のロシア、どんどん国外脱出者が増えてるみたいじゃないですか。

人は窮屈になったら逃げ出します。
ルールでガチガチに縛ることは、所詮自分たちの首を締めることだと、ストアカの運営側には知ってほしいです。

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