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PASTORフォーミュラのセールス動画

セールスレター、つまり商品やサービスを販売するための文章には、一定の型があります。
日本でよく知られているのは、神田昌典さんが考案した「新PASONAの法則」などですね。

今日ご紹介するのは、アメリカでよく用いられているセールスレターの型「PASTORフォーミュラ」というものです。これを動画に応用したらどのような動画になるか、を考えてみたいと思います。

私がストアカでやっているオンライン講座です。

コンセプト

「PASTOR」という英単語には「羊飼い」という意味があるようです。
羊飼いが羊の群れを導くように、言葉でもって顧客を導き、自分の商品やサービスを購入したいという気にさせる、という型なのです。

一見したところ、新のつかないほうの「PASONAの法則」に似ています。
でも、違う部分もあるのですね。そのあたり、型にもとづいて解説していきます。

動画の型

「PASTOR」のPはProblem(問題・悩み)、ここはPASONAと同じですね。
顧客が抱えている問題や悩みを明確化します。
ここでPは一面Person(人物)でもあると解説されています。
つまり、顧客がどういう人物であるか、対象の明確化を含むということですね。

動画としては、顧客のイメージをビジュアルで見せたいので、イラストでも写真でもいいですから「こんな人」を見せたいですね。
そして、テロップや音声で「こんな悩みをお持ちじゃありませんか?」と呼びかけます。

「PASTOR」のAはAmplfy(増幅・拡大)。旧PASONAのA、Agitation(扇動)とよく似ています。

ここでは「その問題(悩み)を放置しておいたら、こんな不利益をこうむりますよ」ということを伝えます。人間は、将来の利益よりも、利益の逸失に動かされるものです。

問題や悩みを抱えていても、その解決を先延ばしにしていた人には、ズシンと心に響きますよね。

動画としては、どんな不利益をこうむるのか、ビジュアル化して見せたいところです。健康系なら、病気になる。ビジネス系なら大損をする。そんな状態に陥った将来をビジュアルにしたい。漫画でも、イメージ写真などでもかまわないと思います。

「PASTOR」のSはSolve(解決)これは、PASONAのSolutionと同じです。
前のパートで困った将来を見せていますから、今度は明るい将来を見せるわけですね。
もっとも「PASTOR」ではSはStory(物語)でもある、とされています。
つまり、物語形式で解決に至ったストーリーを見せてあげる、ということですね。

動画は物語を伝えるのに適したメディアですから、寸劇でも漫画でも、ストーリーに適したスタイルでここを強調したいと思います。

「PASTOR」のTはTransformation with Testimony(証言を伴った変革)だそうです。変革というのは、前パートで訴求した解決法を実践した結果ということですね。ここはPASONAにない要素になります。
ここで注目したいのはTestimony(証言)ですね。
これはいわゆる「お客さまの声」だと思ったらいいでしょう。
商品を売ろうと思っている当事者がいうより、その商品を買ったお客さまが「いい商品でしたよ」と証言してくれることにより、信ぴょう性が増します。

動画としては、ここでお客さまにお顔出しで登場していただき、推薦のお言葉をいただきたいところですね。
セールスレターなら、いくらでもお客さまの声なんか捏造できますが、顔出し音声つきの動画であれば、本物のお客さまなのかどうかは視聴者はすぐ判断できます。くれぐれも仕込み(依頼した出演者)は使わないことです。

「PASTOR」のOはOffer(商品・サービスの提案)ここで初めて商品のことをあかします。PASONAのOと同じです。

PASONAと比べると、その後の「Narrow Down(限定・絞り込み)」というプロセスが表現されていません。
「今から3日限定のオファーです」とか「定員が限られていますので、定員に達し次第終了となります」といったことですね。
「いつか客」を「今すぐ客」にするために必要なプロセスです。
これはこのOのパートに入れるか、次のRのパートに入れるかは別として、どこかに入れておいたほうがいいですね。

「PASTOR」の最後のRはResponse(反応)です。ですがこれは行動促進という意味になりますので、PASONAのAと同じです。
「だから、あなたもぜひ!」という呼びかけです。

ここは動画としては、商品・サービスの提供者が顔出しで呼びかけるのはいかがでしょう。買う立場に立ってみれば、どんな人が提供しているのか、は知りたいところです。

ポイント

以上、PASONAの法則と比較しながら紹介してみました。
流れとしては、そんなに大きく変わってはいないということがわかります。

違いは、TのTransformation with Testimony(証言を伴った変革)だけといってもいいでしょう。
これを入れるか、入れないかで、どちらの型を使ったかということがわかります。

どちらにしても、セールスレターやコピーライティングの世界では鉄板といわれる強力な型です。こういう流れに沿って語っていくことで、人の心を商品やサービスに向けることができます。

人の心は文章でも動画でも変わりませんが、動画はより人の感情を動かすことが可能です。ぜひセールス動画にもこういう型を応用してみてください。

読者の方へのお願い

こんな動画の型を考えてくれないか」というリクエストをお寄せください。
ご自分の業種・職種に関係あってもなくても結構です。
PR動画だけでなく、施設紹介動画とか、展示会・見本市動画とか、従業員教育動画とか、地域起こし動画とか。なんでもOK。
ただしそのテーマについて企画するのではなく、動画の「型」としてここに書かせていただきますので、そこはご了承ください。

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