スポンジを大きくするのか絞るのか放置するのか
昨年は仕事をしていない関係で時間があったこともあり、本をそれなりに読んでいた。
図書館へは月に2回ほど行き、そのつど3冊くらいは借りていたので、一月に6冊以上読んでいたと思う。
しかし、最近はあまり本を読んでいない。
読めても雑誌のコラムやnoteの記事いった短文だ。
たまに本を読み始めても数ページ読んですぐに休んでしまう。
仕事でないので無理に読む必要ないのだが、どうにも以前と感覚が違うなと戸惑っている。
電車の中では外をぼーっと眺めたり、寝ないとしても目を閉じて音楽を聴いたりして「無」になっている。
遠出せずに散歩に行くことも増え、散歩中も周りの景色を見ながら特に考え事をせずに歩いている。
思えば私は今まで常に何かを吸収しなければと自分を追い込んでいた節があった。
働き始めても何かしら習い事やら勉強をしていたし、興味があれば資格を取ったり、そのためにスクールに通ったりもしていた。
また、行きたいところには確実に行って、そこでの経験値も増やしていった。
しかしここにきて、本を読む気にもならないくらい、吸収欲がなくなっている。
新しいことへの挑戦や知識や経験を増やしていくことが美徳だったり、若々しく元気にいるための秘訣であるといった風潮を感じ、どこかそうしないといけないといった思いもある。
でも今は常に吸収し続けるのが難しい人間もいるのではないかと思う方が強い。
スポンジだって吸収力はそれぞれで、大きかったらたくさん水分を吸収することができるけど、小さかったらそうはいかない。
私は今、自分のスポンジがいっぱいいっぱいなのだ。
絞るのか大きくなるのかわからないけど、またスポンジに余力がでてきたら、なにかしら吸収していくのだろう。
なんなら、そんな日が来なくてもいいかもしれない。
無理に働きかけるより流れに身を任すのもありだなと、そんな思いで日々過ごしている。