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かまぼことトンネルと城下町と@小田原

海沿いをまっっっっすぐ自転車を爆走して平塚駅から電車で向かう。電車から見る景色は暗くて何も見えないが、おそらく綺麗な海が見えるだろうと言う妄想に浸りながら次の目的地に向かった。

今回の目的地は、18キッパーなら誰もが知っているであろう小田原だ。蔵めぐりで夜行列車にのる時や、箱根にいく時にはよく通るものの、きちんと下車して街を歩くのは初めてで実はとても楽しみにしていた。

そんなこんなで早速到着。駅だけですでにちょっといい感じである。
初めて見るわけではないにも関わらず、この提灯を見るたびにテンションがちょっと上がって新鮮な気持ちになる。

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そんな新鮮な気持ちで歩いているといつも飲みたくなるものがある。

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そろそろ安定の酒ログと化している。(写真は本日の家である)でも好きなんだよクラフトチューハイ。お酒片手につまみを探すと商店街で見つけた田原薫製もとても良い。3日ぐらいかけていただこうと思っていたのに1日でぺろりだ。

商店街の段階でぺろりなたびになると思ってはいたもの、こんなにもぺろりな旅になるとは思っていなかった。

そんな小田原を観光目線ではなく散歩感覚で街を歩きたかった私だが、小田原唯一の休日は生憎の曇り。それにつられたのか心なしか心まで冷えてきた予感がしつつも家を出た。少し寝坊して空腹のまま歩くと、冷えた心を温めてくれそうなオーラのあるお店が見える。

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歴史のありそうなお店だ。

小田原の駅から15分ほど歩いたところにあるかまぼこ通りは揚げたてのかまぼこの食べ歩きができる素敵な道にそのお店はあった。小田原蒲鉾は有名だが、その中でも発祥と言われるこちらのお店が目に止まった理由はイートインコーナーがあったのだ。ドアなどがない、開放的なイートインコーナーはただでさえ魅力的なのに、少し目線を落とすと足湯が目に入る。

見ただけでも曇って冷え切った心がポカポカしてくる。小田原おでんも有名らしいが混雑していて正直諦めていた。しかしこのお店ではなんと!おでんと地酒もいただけるという、小田原が詰まっている素敵なお店のようだ。

空腹にもかかわらずお店に入って3種の日本酒飲み比べとおでんを注文した直後に足にお湯をつけるとすぐに足が赤くなる。

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足の温度が上がると同時に冷えていた心までほかほかしてきた。末端から心まで暖めるとおでんがやってくると、まだ食べていないのに満たされてしまう。

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あー、うまい。暖かさがすごく身にしみる。
なんて素敵な休日なんだ。

この日はホッピングをスタートさせて始めての週末だ。これまでの休日は一日中布団の中で過ごして終わった日は数えられないほどあった。そんなグズグズの私からは考えられないようなほっこりした休日をすでに午前中だけで感じていた。非日常な日常である。

そんな非日常に胸をおどらされつつ、いい感じに食べ歩きの胃になってきた。次に向かったのは小田原で最も有名であろう蒲鉾屋さんだ。蒲鉾はもちろんだが、今回のお目当てはクラフトビールだった。

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安定の酒ログである。
訪れた街の象徴となる風景の中の限定のお酒をいただくのはこの上ない贅沢だと私は感じている。どれだけ時間が経過してもこれ以上の贅沢感を得ることはないだろう。

そんな素敵な小田原での休日の心残りは一つ。
トンネルを抜けた先にある晴れた海を見れなかったこと。気持ちよく晴れる日がくることを祈りながら最終日を迎えた。

朝起きると気持ちのいい朝日が窓から差し込んでくる。
まさか!!!!!!と思いながら薄いカーテンを開けた。どうやら私の願いは届いたようだ。驚くほどに晴れたそらだった。慌てて出発の準備をして家を後にして海に向かう。地図を頼りに歩くとトンネルが見えた。

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ドキドキしながらトンネルをくぐると広がっていたのは

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海だ。
ようやく見えたよ海。
湘南の海は遠目で見たためか比較的穏やかで鮮やかでまるで絵に描いたような美しい海だった。しかし小田原の海はそれとはまた違い、無骨というか、ありのままというか、うまく言えないが自然体な海を見たような気がした。1週間で2つの海を見たがどちらも全く違う美しさを見せつけられた気がした。

さあ、小田原も満足したし、かまぼこでも食べながら次の温泉街へ向かおうか。

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