褒めればいいってものでもない話

実家の母がAちゃんのお母さんに久々に会ったよ、という話をした。Aちゃんは私が通っていたテニススクールの天才だった。

私は運動神経が本当に終わってるんだけど、通ってたテニススクールは県の大会に出られる子から、運動不足解消レベル(私)までいた。Aちゃんは4つ年上で高校生でとにかく私からしたら天才で、県のなんかランキングだか登録するやつに入ってるレベルだった。

そんなレベルの子までいるのにコーチは分け隔てなく見てくれた。学校の部活なら球拾いになりそうなものを、レッスン料払ってるせいかめちゃくちゃ親身だった。

そしてコーチはとにかく褒めた。ボールを返せたら「ナイスリターン!」リターンがネットだったら「ナイスファイト!」ここまではわかる。なんとボールに追いつけなくても「ナイスラン!」と言われた。ナイスランは、本当にナイスじゃないのでやめてほしかった。

Aちゃんはスクールに週何回も通ってたし私の100倍くらい練習していた。でも、Aちゃんは「私は身長が低いからこれ以上は無理だと思う」と言ってた。私は中学生で無駄に160cm以上あったため、「かりんちゃんがうらやましい」と言われけど、(でも運動神経終わってるからな…)と思った。身長も努力じゃどうにもならないけど、運動神経も努力じゃどうにもならないので…。まあAちゃんは努力してたけど私は努力もしてはかったが…。

現在Aちゃんは3人の男の子のお母さんで舅姑と同居してるそうな。めちゃくちゃ大変やん!と思ったら「テニスやってた頃に比べてめちゃくちゃ楽」と言ってるらしい。

それで思った。やっぱスポーツはしないといけないと。企業が体力あって根性あって上の言うこときちんと聞いて返事がハキハキしてる体育会系の人材を採りたいのは当たり前やな、と思った。

体力もないし仕事できもしないのに文句だけ一人前で大学出たと言っても仕事の専門知識がある訳でもない、とにかく休むことばっか考えている文系の人とか最悪やな、と思ったけど私だった。

プロになったりテニス関係の仕事しなくても、テニスを習った経験はきっと生きてるとAちゃんの話を聞いて思った。私はテニスを習った結果、「なんでも褒めればいいってものでもない」と学んだ。

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