GSの日常8

〜イレギュラーの話〜

 多くの人は子供の頃台風や雪の時、学校が休みになるんじゃないか、早く帰れるかもしれないと思った経験があるだろう。ボク自身高校の頃、大雪で授業が午前中に終わる事が急遽決まった際クラスの皆んなで喜んでいた記憶がある。
 大人はどうだろう?仕事の都合上悪天候でも出勤を余儀なくされる人は少なくないだろう。自宅待機になったり、オンラインになったりの場合もあるだろう。航空業界オペレーション職は…
 基本的に出勤する。
事前にフライトの欠航が決まっていればCAさんなどは自宅スタンバイになってるかもしれないが、GSはよっぽどの事がない限り空港に来て当たり前という空気が現場に流れてる。台風が直撃してるような日はやはりshow up(現れる)するPAXは少ないが一定数空港に来る人はいる。そういう時は必要最小限の人数だけ残って、残りの人は早く帰らさせるということも稀にあった。
 台風や雪は言うまでもなく安全運行を脅かす存在だが、強風や濃霧、雷も大敵だ。強風や濃霧の際は使用機材が無事にLandingできるか冷や冷やしながら見守っている。もし降りれなければその飛行機を使う予定だった出発便が欠航になり、PAXの便振替や荷物返却、返金対応に追われるのだ。それが終わっても今度はレポートを書いて報告しないといけない。皆んなそのような面倒な作業はしたくないし、残業せずに早く帰りたいと思って仕事してる。我々GSにとっては早く帰れるかもしれない!というちょっとしたワクワク感なんて皆無だ。天気予報で台風や雪の情報が出始めると頭の中は「イレギュラーか…イヤだ…」という気持ちで一杯になる。

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