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働楽

先日、日雇いバイトで久しぶりに働いた。

なんと、2ヶ月ぶりの労働…そんなに長い間お休みをいただいていたんだ。なんてやつだ。と思いつつ、今元気なのはそのとき休んだからで、そのとき休むことができたのは3年間働いていたから休む権利をもらうことができたのだと言い聞かせる。
なにせ4年間カリキュラムびっしりの専門学校に通い、3年間有給を余らせながら働いてきたので、こんな余暇は人生で初めてだった。
コロナじゃなければもう少し休んでどこか行ったりもしたいけど、もう休みはいいかな。

働きたいと思ったのが5月1日、その日に単発の派遣バイトに登録し、4日に働いてきた。
しかし、労働はいいものだと思った。
基本的に予定をびっしり入れた方が体調がいいという自分の生活を思い出してきた。
やりすぎないように気をつけたいが、本当に親切な方たちと働くことができたので、まだまだ働けそうだ。
日が出る時間に起きて働いて、日が沈む前に帰路に着くというのは幸せだ。ほとんど夜が更けてから帰るか、夜が明けたあたりで帰るかの労働環境だったので、この感じさえも久しぶりだ。

しかし、どんなに親切な方の中でも「はじめての場所で働く」という緊張感とストレスを久しぶりに思い出した。
まずどこまでが土足かわからない。内履きを履いた方がいいのかそうでないのかわからない。荷物をどこに置いていいかわからない。休憩時間どこに座ればいいのかわからない。

そして様々なルールをなんとなく理解したとき、日雇いバイトは別れを迎える。

かなり切ない。人見知りでその場の空気を逐一伺いながら行動するわたしは日雇いは向いていないのかもしれない。
しかし、人間関係が続かないことはいいこともあるのかもしれない。今回は親切な人の中で働くことができたが、そうでないこともある。割り切って働くことができるのは魅力だな。少し寂しいような気もするけど。

ひとまず、就職先が決まるまでは固定のバイトをはじめることも心許ないので、日雇いのバイトを続けていこうと思う。
ありがたいことに働き口は結構ある。資格を取っておいて本当に良かった…。資格と3年間の頑張りがいま生きているし、逆に頑張ってこなかったことは身についていないので発揮できない。この働く中で経験できることはして、自分のスキルを増やしていきたい。

「はじめての場所で馴染む」ってことだってスキルのひとつだ。もうこの歳になって人見知りとか言ってるのもダサいからな。
乗り越えるチャンスだと思って、明日もはじめての場所ではじめての人と働いてきます。

ああ、わたしは働くということで自己肯定感を高めるタイプの人間なんだな。「働く自分」という響き、最高。
よーし、頑張るぞ。


今日の一曲

働楽/馬場俊英

ガスの元栓が気になって時々部屋に戻るような
そんな石橋叩きすぎる君は良いやつなんだけど
考えてみろよ失うものなんてロクにないくせに
慎重になりすぎて心の炎まで消してしまうなよ
すべての問題にいつだって
答えがあると限らない
白黒つけてどうするつもりさ
恐れることさえ恐れないで

最寄駅を降りた帰り道、疲れた体を引きずりつつまだ明るい道をこの曲を聴きながら歩くの、最高だった。

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