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仏壇を捨てました 先祖の供養をどうすんねん…という話 その3

あれから(親たちが、料金未納で元菩提寺の納骨堂を解約され、入居していた先祖の遺骨九人分が返却されたため、墓へ入れた時…長)からまもなく二年。ご興味のある方は、2020年2月にアップした「先祖の供養をどうすんねん…という話 その1」からご覧ください…。

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2019年夏の時点で76%認知症だった伯母は病状が悪化し、最近は認知症度93%ぐらいまで進行して、とうとう日常生活が成立しなくなってしまった。
そのため、わたしのいとこである、伯母の子ども達が重い腰をあげ、DV伯父(伯母の夫、ここでは触れていないけどモーレツDV爺)もまとめて自分の家に連れて帰ったのであった。

かくして元は亡くなった祖母の家、相続したのはうちの母、暮らしていたのは伯母夫婦という、昭和30年…平成30年じゃないよ!…新築の古家が残された。

すんげー量の荷物、うち9割ぐらいはゴミがぱんぱんに詰まっている。

想像よりずっと伯母の認知症が悪化していたことは、ゴミ捨て場に出すことが出来なかったゴミが山ほど室内に残されていたことで思い知った。

こんな状態になってもなお、伯父をはじめ近しい家族は、主婦たる伯母の地位を侵害することなく、従って家庭内の家事全般は全て伯母の手に委ねられていたのだった。

もう長らく、生活が成り立っていなかっただろうに、「(伯母は)ボケていない、性格が天然なだけ、昔からぼんやりしているタイプだったから」と気づいていながら目を逸らしてきたいとこ達。
よっぽどあの、生涯暴れ続けている父親と向き合うのが嫌だったんだなあと、やるせない気持ちになる(気持ちはわかる)。

自分はもっと、強く働きかければよかったのか?
強引に伯母を病院に連れて行けばよかったのか?
何度も自問自答したが、ただただ自分は力量不足(経済的な理由も含めて)だった。

伯母の妹、今となっては家屋の所有者となった母は離れて暮らしていることと、行動力の欠如と、持って生まれた?依存体質のため、古家を処理することはできず、「あんたにあげるから!」と言って躊躇なく投げ出した。

消去法かなんか知らんが、わたしと夫(気の毒)が古家の片付けをすることになったのだ。
伯母の認知症が進行しているとわかっていながら、連れ出すことが出来なかった。せめて片付けぐらいは引き受けよう。

…なーんて殊勝な気持ちなんか一切ないわけ。

単純に、自分はそういう役割なんだと思う。断捨離は、できる人とできない人がいて、我々はできるサイドなので、自分の役目がこの古家処理だということなんだろう。

一番気がかりなのは、なんたら本家だというこの家の巨大な仏壇である。
祖母は、晩年はもはや、それが本業とばかりに熱心に供養していたが、年老いて寝たきりになり、動けなくなった。
その後は伯母の宗教的な理由から「お寺はやらない」とずっと仏壇の蓋が閉じられていたのである。しょっちゅう、わたしの母(無宗教だが家に仏壇あり)が来ていた気がするが、持って生まれた行動力のなさを発揮して、仏壇の蓋を開けることはなかった。
中には、母の家系の先祖代々が位牌となって鎮座している。

家の中でもっとも広い仏間は、晩年(この単語よく出るな)は、伯母夫婦の寝室として使われていたが、身体が動かなくなり布団を管理することができず、敷いたままになっていた。
敷いたままなのはぜんっぜん構わないんだけども、飼い猫たちが布団の上で自由奔放にふるまい、要するに猫たちのトイレと化してしまったそうで、
「猫の糞尿で布団が臭くなって使えないので、部屋ごと締め切って、親たちは居間に寝ている」(同居のいとこ1談)

そこは部屋を締め切るんじゃなくて、布団を片付けような!いとこ1!

なんということでしょう。100パーセント文字通り、臭いものには蓋体質。部屋ごとなかったことにするなんて!

とにもかくにも、この仏間と仏壇の役割は終わったのだ。
ここは空き家になり、母は離れて暮らしていて、仏壇の管理をし続けられる人はいなくなった。
一番近所に住んでいて、現役世代?のわたしが整理し、かたを付けるのが最も現実的である。

だからといってわたしは、
「年老いた母親を立てて、母に代わり全てを黙って尻拭いしてやる」
ほど甘くはないし暇ではない。
母には所有者として、所有者なりの責任を取ってもらわなければならない。

コロナでそっちに行くのは怖くて〜膝の痛みがひどくて〜お金がなくて〜最近犬の体調が悪くて〜とぐずぐずぐずぐず言う母を叱りつけて召喚し、
「仏壇を片付けるから、蓋開けてお坊さんを呼んで法要してもらいな。」
と告げる。
親は無意味に立てられないが、なんの供養もなく仏壇を捨てるほどの神経は持ち合わせていない。

依存体質母「ええー、でも⭐︎⭐︎寺は解約されたから、今更もう連絡できないんだけど」
わたし「そんなことはわかっとるわ!別のお寺に連絡して、我々はお金を払わなかったので、お寺を解約されましたって説明するんや!」
依存体質母「ええー、そんなみっともない…。それに他のお寺って…。〇〇寺とか?」 
わたし「知らんわ!どこでもええんちゃう?電話番号ぐらい調べたるから決めな!(母はネットの世界につながることのできない、前時代の遺物)」

紆余曲折あり4月某日。お坊さんが来てくれました。

長くなったのでその4に続く。

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