チェコのデジタルノマドビザの取得方法と申請を諦めた話。

百塔の街と言われるほど、どの街も美しい世界を持つチェコ。
初めて訪れた時の感動が忘れられず、その魅力にすっかり引き込まれました。チェコの空気、歴史ある街並み、そして心温まる人々との出会いは、すべてが新鮮で驚きに満ちていました。

フリーランスとしてチェコに移住することを目指していく中で、デジタルノマドビザを取得することがいかに厳しいかを知りました。

そして、実際に移民弁護士の方に相談して、知ったことをいろいろとまとめました。

チェコのビザって何があるの？チェコのデジタルノマドビザを実際に取得しているフリーランスがなぜ少ない(というか聞かない)の？それが分かるようになっています。

このNoteを読んだ方で諦める人もいると思う。
でも一方で諦めない理由にもなるはずだ。

少しでもお役立ちできることを願っています。

※ この記事は2024年6月時点の情報です。ビザ情報は常に変わる可能性があります。

チェコってどんな国？

チェコは中欧に位置し、その美しい景観と豊かな歴史で知られる魅力的な国です。観光名所としては、壮麗なプラハ城、優雅なカレル橋、そして世界遺産にも登録されているチェスキー・クルムロフの街並みが挙げられます。これらの場所は訪れる人々に深い感動を与え、歴史と文化を感じさせます。

チェコは、ビールの国としても有名です。ピルスナーの発祥地であり、国内には多くのビール醸造所があります。チェコのビールはその品質と味わいで世界中のビール愛好者に愛されています。ビールの消費量は世界一であり、地元のパブで楽しむ一杯は、チェコでの生活の一部と言えるでしょう。
レストラン・ウ・ピンカスーは特におすすめです。

気候は四季がはっきりしており、春と秋は穏やかで心地よく、夏は温暖で日差しが強いこともあります。冬は寒冷で、特に山間部では雪が多く降ります。この多様な気候が、チェコの風景に四季折々の美しさをもたらしています。
夏は暑さはあるものの日本と比べて湿気がないのでとても過ごしやすいです。

チェコの人々は温かく親しみやすい性格で、とても親切です。地元の人々との交流は、チェコの旅をより豊かで楽しいものにしてくれます。
特に挨拶は大切にしているように思います。
ドブリーデン！だけは覚えておきましょう。

チェコは観光、ビール、気候、人柄のすべてにおいて魅力的で、多くの人々に愛される国です。訪れるたびに新しい発見と感動があり、何度でも訪れたくなる場所です。

なぜチェコに住もうと思ったのか。

初めて訪れたプラハのあまりの美しさに魅了されたからかもしれない。
一番は直感かな。

チェコのプラハは世界で最も安全な地域の一つであったり、「子供は未来そのもの！」と考え、子供を大切にするチェコの社会はとても魅力的でした。
また、日本は、地震，津波などの自然災害が多い国なので、比べればチェコは自然災害の少なさは安心材料でした。そのかわり、チェコは冬、寒いけどね。
2024年2月に移住体験で行ったけど雨の日の夜に凍えながらバスを待ってたのが懐かしい。

おまけに、ビールがうまい！そこまで飲まない自分が言うんだから間違いない。

妻と移住するにあたって日本人コミュニティがあることも決め手の一つだった。自分一人ならなんとでもできるけど、妻の不安を少しでも取り除くために日本人がいることはとても心強かった。

そんなことで、チェコには2023年から発給されたデジタルノマドがあることを知り、これがあればフリーランスでもチェコに住める！！
そう考えて、行動に移したのです。

チェコのさまざまなビザ概要

まずはチェコのビザを調べることから始まった。
チェコのビザには一般的に短期ビザと長期ビザの2種類がある。
長期ビザには学生ビザや、家族ビザがあるが、ここでは主にフリーランスが長期ビザで働くために取得できるビザをまとめていこうと思う。

短期ビザ

短期ビザは90日未満の滞在を対象としており、主に観光目的で使用されますが、スポーツ、医療、招待、ビジネス、雇用など他の多くの滞在目的にも使用できます。チェコの短期ビザの申請は、通常、チェコ大使館またはVFSセンターに提出されます。大使館が決定を下し、手続きには通常14日以上かかりません。

国籍によっては、米国、カナダ、オーストラリア、メキシコなど約50か国の市民は短期ビザが必要ない場合があります。その他の国籍の場合、ビザの取得は比較的簡単な場合もあれば、取得がほぼ不可能な場合もあります。

観光ビザで世界194カ国におとづれることができる日本は本当に優遇されてると思います。こればかりは日本に感謝。

長期ビザ

チェコに90日以上滞在する予定で、特に現地で収入を得たい場合は、長期ビザを申請する必要があります。このビザを取得するには、内務省が認める正式な滞在目的が必要です。
通常、誰でも移住することができないのは、この滞在目的がただ住みたいだけでは弱いためです。そのため、駐在員などチェコに有益な人は簡単に入れることになっています。

以下、各種長期ビザを書いていきます。

ビジネスビザ

チェコの長期ビザには「zivnoビザ」「フリーランサービザ」「自営業ビザ」などさまざまな名称で呼ばれますが、どれも同じです。
具体的には、チェコの貿易ライセンス ( Czech Trade License ) を取得するか、チェコの有限責任会社を設立して、その方法で収入を得ることを意味します。
このタイプのビザは主に英語教師に使用されるらしいですが、他にもさまざまなタイプの業種も対応しているようです。
僕がよくお世話になっている日本人宿の方もこれに該当していました。

デジタルノマドビザ

デジタルノマドビザは、実は新しいビザオプションではないらしい。
チェコの MIT (産業貿易省)から、チェコの定義による「デジタルノマド」に該当するという確認を得る必要があり、それが得られたら、フリーランサーの場合は標準のビジネスビザの申請になるみたいです。申請するビザの種類は、状況によって異なるため、移民弁護士に確認しましょう。

文化ビザ

文化ビザは、オペラ歌手や俳優などの職業の方を対象としています。
このタイプのビザを申請する場合は、チェコの文化機関があなたを長期間滞在させようとしていることを証明する必要があります。
チェコは日本人でも誰もが知っているスメタナの曲などあり、音楽文化が盛んです。国が大切にしているものであればビザは取得しやすいです。

デジタルノマドビザについて詳しく知る

さて、ここからはデジタルノマドビザについて詳しく書いていこう。

チェコのデジタルノマドビザを取得すると、最大1年間チェコに住んで働く権利を申請できる。対象となるのは、オーストラリア、カナダ、日本、ニュージーランド、韓国、台湾、イギリス、アメリカの国籍保持者だ。
僕はヨーロッパのビザをいろいろと調べたけど本当に日本人は優遇されている。
世界に出るチャンスは常にある。「いつか」なんてこない。今がその「いつか」の時です。世界へでよう。

チェコが出している正式な申請要件

英語で検索するとさまざまな情報がでているが、正式な要件はチェコのMINISTRAY OF INDUSTRAY AND TRADE (産業貿易省) が出している情報だ。文責はきちんと取る必要がある。

Digital Nomad Program | MPO

このページの一番下に、「Digital Nomad Program [pdf, 228 kB]」のリンクがある。これに全ての申請要件が記載されている。

これを読んだ上で、申請できるのでは！？と思い行動を開始した。

デジタルノマドビザの申請要件 (フリーランサー)

さて、フリーランサーに関して、申請要件をまとめてみた。

1. オーストラリア、日本、カナダ、大韓民国、ニュージーランド、イギリス、アメリカ合衆国または台湾の国籍であること

2. チェコ共和国において、ITに関連するビジネス分野で自由貿易を行うことを宣言すること。

3. チェコ共和国領内におけるビザ／居住を証明する関連貿易局からの招待状。チェコ共和国の関連登録簿またはリストに登録されていることを証明するもの。

4. 自然科学、工学、技術、数学（STEM）分野の大学または高等専門教育）、またはIT分野で少なくとも少なくとも3年間のIT分野での経験の証明。

5. 労働省が発表する平均年間給与総額の1.5倍以上の十分な収入を証明。

6.  IT分野でのサービス提供契約締結の約束、またはデジタルノマドの顧客の宣誓供述書。(契約書)

人によりますが、ネックになりそうなのは「平均年間給与総額の1.5倍以上の十分な収入」です。
これは、少なくとも月額60,530CZK( 約42万円 )の収入があることを証明する必要があります。これは、労働社会省が発表した平均年間総給与の1.5倍です（2023年5月1日から2024年4月30日までの期間、チェコ共和国の平均年間総給与は484,236CZK、つまり月額40,353CZKです）。

デジタルノマドビザを取得するための手順