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受験生対象:「総合英語」のおススメは?


こんにちは。英語講師の土岐田です。今回は総合英語の参考書を比較してみます。みなさんの好みに応じて選んでほしいと思うので、数ある名著の中でも3タイプ、受験生の現実や好みと照らし合わせて考えました。

今回の悩みは

「総合英語」の参考書ってどう選べばいいの?選ぶ基準は?

です。

総合英語の文法書とは「例の学校で配られる分厚い」参考書です。

◎総合英語の参考書は「物知り家庭教師」!

あだ名をつけると「英語物知り家庭教師」です。本当に9割方の受験生の疑問点は解決できちゃいます。まず身につけてほしいのは「目次」と「索引」を使いこなす力です。

例えば、仮定法の中で「if節のない仮定法」が気になるならば、12章の第2節という目次を見れば、該当箇所がわかります。

「単元の特定」⇒「より細かい項目や用語で調べる」これができれば、勉強の時のストレスがなくなります!

目次で自分の調べたい単元を確認し、気になる用語があれば「巻末の索引」を活用します。

今回は3冊の参考書を受験生のタイプ別にセレクトしちゃいます。

◎おススメの3冊からセレクト!

一冊目は『ジーニアス総合英語』(大修館書店)


基準としては「読みやすさ」と「バランスの良さ」かなと思います。中には踏み込んだ記述もあって、受験生が悩みやすい「時制の記述」も簡潔にまとまっています。例えば、95ページの図解は過去形と現在完了の違いが明確にわかり、大変スグレものです。僕も学校採用にさせてもらっています。オールマイティーに全レベルの受験生におススメできるので、これを今回のイチオシとさせていただきます。

現実的に考えて受験生の時間は限られていますから、読むときも「サクッと調べる」⇒「納得する」⇒「問題に戻る」というテンポの良さも必要です。

「物知りな家庭教師が定価1500円で家に住み込みでいてくれる」と考えたら、コスパが良すぎますよね。

他にも総合英語には優れモノがあります。

例えば、『英文法解説』も外せない一冊です。「探求型」の受験生には価値ある一冊だと思います。江川泰一郎先生の本は翻訳家のバイブルとも言われ、かのシェイクスピア学者にして演出家の故・安西徹雄先生は『翻訳英文法』の中で例文として借用されています。(もちろん、許可もとられた上で)英語のプロ中のプロが認めるその参考書は文法の「研究書」への言及も随所に見られ、「探究肌」の受験生は知的な好奇心が満たされることでしょう。


また、その訳文の技術は「文法的な解釈」を正確にしたうえで、日本語と英語のギャップを超えるヒントを得るうえでも有用です。受験校で言うと、京大や阪大を受験する生徒は手元に置くと訳文を作るコツがつかめます。(阪大は毎年過去問演習講座を2016年から担当しています。)

最後に紹介するのは、「英語が使いこなせるようになりたい」「作文力を鍛えたい」という「実用肌」の受験生へのおススメの一冊です。

それは『表現のための実践ロイヤル英文法』です。

綿貫陽先生とマーク・ピーターセン先生の共著で、日本人英語学習者が英語を運用するために必要な解説が随所に見られます。ハイレベルな記述もありますが、運用のために必要な要素は十分に書かれているので、英作文を重視したい受験生には特におススメの一冊です。

付録の例文集がまた使い勝手が良く、こちらは「どう書くとよりシンプルなのか」までコメントがついているところがあります。この例文集を一冊仕上げれば、真の英語力の土台が築かれたといえるでしょう。僕はいまだに年に一度この例文集で感謝の音読を行い、基礎の大切さに立ち返るようにしています。

3冊とも欲しいって思った方もいらっしゃるかもしれませんね。

理想を言えば、総合英語の参考書は自分が授業を受けて一番「ムズイ」と思った単元を見て、そこに納得がいく説明が書かれているかを基準に選ぶのもよいかもしれません。

どれにも持ち味と魅力があるので、本当に好みの一冊を手元に置けばよいと思います。




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