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ケイスリーでのレンタル移籍を振り返る ベンチャーで半年間働いて見えてきた、自己の強みや理想のチーム像


ケイスリーでのレンタル移籍を振り返る
ベンチャーで半年間働いて見えてきた、自己の強みや理想のチーム像

NECからのレンタル移籍*で半年間ケイスリーに在籍した宇佐美さん。半年間の中で、ケイスリーの持つプロダクト、BetterMeの自治体導入などに携わっていただきました。今回はそんな宇佐美さんにケイスリーでの半年間を振り返っていただき、大企業とベンチャー企業の違い、ケイスリーで得たことについて語っていただきます。

*レンタル移籍とは
研修・出向などの企業間契約に基づいて、大企業の人材がベンチャー企業に一定期間移籍する制度

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「0から1を作る経験を得たかった」

ーーーまず率直に、ケイスリーに入ってどのように感じましたか?

全然違う世界に放り込まれた感じでした(笑)。もちろん、フルリモートや、オンラインツールを使い倒すなどわかりやすい違いもありましたが、組織の文化などは中にいることで徐々に分かってきたような気がします。

ーーーレンタル移籍をしようと思った理由は何ですか?

0を1にする経験を積んでNECを変えられる人になりたい、と思ったからです。私は以前からNECをもっと面白い会社にしたいと考えていたのですが、仮に会社を変えられるだけの権限を与えられたとして、本当に出来るかと想像したら自信が持てなかったんです。NECで経営的なスキルが求められるのは事業部長クラス、早くても50歳くらいでしょうか。100名以上の部下と巨額の事業が肩にのしかかった状態で、初めて経営に携わるとしたら改革どころか超保守的になってしまいそうだなって(笑)。今の延長線上では自分の夢は実現できないと気づき、外に飛び出して0から1を作る経験や、何かを大きく変えられる自信を得たいと考えました。

ーーー数多あるベンチャー企業の中で、なぜケイスリーにしたのですか?

ケイスリーは一つの社会課題に特化せず、様々な社会課題を構造的に解決するアプローチをとっており、そこに魅力を感じました。私自身、人から人を変えるのは難しいと感じる一方で、仕組みなど構造からアプローチすると、人が変わり、組織が変わっていくという考えの持ち主なんです。構造的アプローチを取ることで大きく世の中を変えていけそうだな、という可能性を感じるとともに、とても共感できました。
あとコンサルティング企業というと、評価のみ行い、現実に世界を変えることはしない、というイメージがありましたが、ケイスリーはコンサルティングとプロダクトの両輪を回すことで課題解決までしているという点が好印象でした。


ケイスリーは、「チーム」としてアウトプットを追求する

ーーーケイスリー移籍当初、大企業とベンチャーとの間のギャップを感じることはありましたか?

ベンチャーは徹底してアウトプット志向ですよね。大企業はプロセスに比重を置きがちで、プロセスがちゃんとしていれば無罪放免になることも多いです(笑)。勤務態度、勤務時間、報告などプロセスに注意が行きがちですね。一方で、ケイスリーではパフォーマンスが重要視されます。だからこそ、自分でアウトプットが出せそうな仕事を見極めて、手挙げ式でどんどん仕事を取っていく。
どちらが正解かという話ではなくて、最適なバランスは組織やフェーズによって異なるのだと思います。NECは大所帯だからこそ、様々なことを制度化してトップダウン式に統率すべき面もあります。一方でベンチャーは、スピード感をもって0を1にすることが求められるので多少の失敗は許容される半面、とにかく動くことが求められる、ということなのだと思います。

ーーーケイスリーのメンバーの印象はいかがでしたか?

私の勝手なイメージですが、ベンチャーって知識量よりも行動力に秀でている人が多いと思っていました。でもケイスリーの皆さんは目線が常に世界を向いていて、行動力ももちろん凄いのだけれど、知識量もすさまじい。自分なりにNEC時代からアンテナを高く情報収集をしてきたつもりでしたが、次元が違いました(笑)。

ーーー組織としてケイスリーを見たときの印象はいかがでしょうか?

ケイスリーでは、メンバーがそれぞれ強みを持っていて、とがっていましたね。そのとがったものを持っている人たちがパズルのように組み合わさって一つのプロジェクトに取り組む、まさにチーム、といった感じの組織でした。一方で、NECのような大企業だと、メンバーの同質性が高く、チームというよりはグループという感じです。皆、本当はとがっているのかもしれないけれど、事業が大きくて部署や個人ごとの業務に細分化されているので、付加価値を出しづらいのもかもしれませんね。
他には、上、下という概念がケイスリーに存在しないのは驚きでした。もちろん経営陣のポストはありますが、ケイスリー内ではそれは上か下かと区別するものではなく、与えられている役割がそれぞれ違うだけ、という印象があります。一度、森山さん(CFO)が作ったBetterMeで送信するメッセージの文面案に対して、修正の提案をしたことがあるんです。森山さんの文面案をメンバーにテスト送信した後に、修正案を送ってみたら、森山さんから「こっちにしましょう!」とすぐに返答が来ました。その時はごく自然に取った行為だったのですが、大企業だったら同じようにはいかないな、と後で気が付きました。
自分よりも知識・経験・ポジションが高い相手に修正案を提示することは結構勇気がいることですし、提示するにしても背景や経緯や趣旨など説明を長々加えていたと思いますケイスリーでは皆が対等に発言できるし、間違ったことを言えばきちんと修正してくれる人がいる、という安心感を得ました。上司部下の関係ではなく仲間、という感じがして嬉しかったです。

ーーー逆にケイスリーに入った当初、難しさを感じた部分はありますか?

BetterMeの新規開拓においては既存顧客やターゲット市場も定まっていなかったので何から手を付けていいか戸惑った瞬間はありました。また、大企業でできた営業方法が使えないことにも難しさを感じました。大企業はコネクションを持っていますし新規開拓でも企業のブランドのおかげで話を聞いてくれることが多いです。一方、ベンチャーではそうはいきません。

ーーー宇佐美さんはどうそれを乗り越えましたか?

何が足りないのか、それをどう補強するか、という谷を埋める方法から考え始めて、(ケイスリーの)何が尖っている部分でお客さんに刺さる要素なのか、という山の部分まで提案資料や営業トークに落とし込んでいきました。
具体的には、まずはケイスリーが何屋さんで、どういう実績があるかを分かりやすく提案資料に組み込みました。次に、製品のスペックやサービス内容だけでなく、ケイスリーのプロダクトを使うことでお客様の何が変わるか、ケイスリーは何を大事にしているのか、などを盛り込むようにしました。この部分を固める過程では、チームメンバーと何度も話し合いを重ね、プロジェクトへの想いや夢を共有できたと感じた時には、とても感動しました。モノづくりの原点であり、NECに戻っても忘れたくない感覚です。

「暖かいけど緊張感のある、シナジーが生まれるチーム」を作りたい

ーー半年間を振り返ってみて、ケイスリーにいたことで得たことや変化した考え方などありますか?

コミュニケーション円滑化が得意だということに気づきました。NECにいたときは全然言われなかったんですが(汗)、前向きなフィードバックも積極的にくれるメンバー達で自分の新しい一面に気づくことが出来ました。
他には、将来理想とするチームの在り方を固めることができました。言葉にすると陳腐になってしまいますが、「暖かいけど緊張感もある。シナジーが生まれるチーム」を作りたいと思っています。みんな暖かい雰囲気で自由に意見を言い合える、でも真剣に仕事に向き合っていて、高いパフォーマンスが求められているが故の緊張感もある、という環境をケイスリーで経験して、自分もそんなチームをチームを、大企業でも作りたいと考えるようになりました。

ーーーケイスリーで得たことは、これからのNECでの仕事で活かせそうですか?

そうですね、余計な忖度はせずに組織としてベストな判断を常に考え、チームとしてのアウトプットを最短で最大化するための方法を考えるようになりました。
また、自分たちがお客様に対して提供する価値について、正面から向き合うようになりました。自分たちの技術やプロダクト、何の価値を提供できるのかを第一に考えられるようになりました。
あとは、自分にとって理想のリーダー像がかなり鮮明になりました。今まで私は人を論破しがちで、そんな自分を変えたいと思いつつもなかなか変えられませんでした。今回の移籍経験で改めて、理詰めで人を動かしていくのではなくて、相手を尊重して、うまくモチベートしていくリーダーになりたいと心から思いました。ふと自分のチームを眺めたときにチームのメンバーみんなが笑顔で働いていたら最高ですね。

ーーー本日はありがとうございました。これからもぜひ宇佐美さんのご活躍、期待しています!

ありがとうございます!またどこかでケイスリーさんともお仕事をご一緒できるのではないかと期待しています。今後ともよろしくお願いします!

ケイスリーは、Value(大切にする価値)として、「Impact First」という言葉を掲ています。これは、自社の利益、クライアントの利益を超えて、社会にとっての価値を優先する、という考え方です。今回のレンタル移籍で宇佐美さんが得た、アウトプット志向、理想のチーム像やお客様への提供価値を考え抜くことなどは全て、この「Impact First」につながるのかもしれません。

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ケイスリーでは現在、事業・組織を一緒につくっていただくメンバーを募集しています。
<募集職種>
・コンサルタント(PM候補)
・事業開発・営業(リーダー候補)
・広報責任者

ご関心のある方は、詳細について以下のリンクからご覧いただけます。
https://www.k-three.org/position

文 / ケイスリーインターン 土屋優介


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